世界一美しいオープンカーが誕生。DB11ヴォランテ
ルーフはソフトトップ、8層レイヤーを採用
先日よりティーザーキャンペーンを展開していたアストンマーティンDB11”ヴォランテ”ですが、ついに公式に発表(アストンマーティンのオープンカーは伝統的にヴォランテと呼ばれる)。
ソフトトップには新素材を採用しており、8層構造とすることで外部からのノイズを遮断。
カラーはボルドー(ワインレッド)、ブラックシルバー、グレーシルバーが選択可能となっています。
このルーフは閉じるのに14秒、開くのに16秒しか要せず、時速50キロまでであれば動作が可能、とのこと(参考までにポルシェ718ボクスターのトップ開閉は12秒、ランボルギーニ・ウラカン・スパイダーは17秒)。
画像を見るとトップはかなりマスが小さく、閉じた状態でもかなりスポーティー。
耐候性を考えると「ハードトップ」が良いのは間違いありませんが、見た目の優雅さを考えるとやはり「ソフトトップ」に軍配があがる、と思います。
この「トップ」に対する考え方はメーカーによって異なるところで、スポーツカーメーカーだとフェラーリ、マクラーレンはハードトップ、それに対してポルシェ、ランボルギーニはソフトトップを選択。
ソフトトップは高速走行時に「膨らむ」ことがあり、その意味でもフェラーリやマクラーレンはハードトップを採用しているのだと思いますが、ポルシェの場合は「ハードトップに布を貼り付けてソフトトップに見せる(全ての部分がハードではないですが)」という複雑な手法を採用しており、要はそれほどまでに「ソフトトップにこだわっている」ということに。
アストンマーティンによると新しく開発したトップの開閉メカニズムはどのような天候においても(世界で最も寒い場所であろうとも、最も暑い場所であろうとも)作動することができ、10万回以上もの開閉に耐える、としています。
プラットフォームはクーペと同じアルミ製で、DB9ヴォランテに比べ軽量(つまり運動性能が高い)なのも特徴。
エンジンはDB11 V8(クーペ)と同じAMG製の4リッターV8ツインターボ。
ただしサウンドはAMGとは異なり「アストンマーティンらしい」ものにチューニングしてあるのは既報の通り。
エンジンは510馬力を発生し、8速オートマティック・トランスミッションと組み合わされ、ダイナミックトルクベクタリング、電動パワステを装備、と公表されています。
0-100キロ加速は4秒フラット、最高時速は301キロ。
納車は2018年第一四半期から開始され、価格はイギリスでは159,000ポンド、欧州では199,000ユーロ、アメリカでは216,495ドルから。
シートバックはなんとウッド(標準なのかオプションなのかは不明ですが、これまでの例からするとおそらくオプション)。
おそらく直接のライバルはフェラーリ・ポルトフィーノになると思われますが、両者ともベクトルの異なる両者であり、しかしDB11ヴォランテはフェラーリのオープンモデルと比較しても全く劣らぬ輝きを持っている車ですね。
正直なところ「売却時はかなり苦労するだろうなあ」とは思いますが、ぼくはアストンマーティンDB11を非常に高く評価していて、残価率の悪さを帳消しにするほどの魅力を感じているのは間違いのないところ。
なお、ぼくがランボルギーニ・ガヤルドを購入した時もフェラーリと比べて「売るときに困る」ことは最初から百も承知だったものの、それでもガヤルドを選んでおり、その時と同じような感覚をアストンマーティンDB11に対して抱いています(つまり、どれだけ値下がりしようとも、ただただ”欲しい”と考えさせる車)。
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