ここまで細部にこだわった「英国らしい」アストンマーティンは今までになかった
アストンマーティンの新たな限定モデル、「アストンマーティDBS 59エディション」の第一号車が公開に。
これは半年ほど前に生産が予告されていた車両となり、1959年のル・マン24時間レースにて1−2フィニッシュを飾ったDBR1へのオマージュ。
限定台数は24台で、それぞれの一台がル・マン24時間の「1時間」をあらわしている、とのこと(今回公開された車両が「何時間目」なのかはわからない。フロントフェンダーにその番号が入るものの、文字が判別できない)。
車内外には「ゴールド」のアクセント
ボディカラーは「アストンマーティン・レーシンググリーン」、ルーフはカーボンファイバー製。
グリル及びグリルフレームが特別仕様となるほか、社内外のあらゆるところに専用のデザインや素材が用いられているのが特徴です。
なおアストンマーティンのエンブレムは「イギリス国旗カラー」に。
あまり知られていませんが、このエンブレムはそれぞれのスペシャルエディションによってカラーや素材が変更され、「パール貝」を使用したものがあったり、このエンブレム形状のモチーフとなった「甲虫の羽」を使用したもの、はたまたザガートバージョンであれば「(ザガートが好む)レッド」の場合も。
そして各部のエンブレムや金属パーツは「ゴールド(ブロンズ)」に。
ぼくは通常、クルマを購入すると、こういったエンブレム類は外すかブラックにペイントしますが、さすがに(万一この車両を手に入れることができたならば)これはゴールドのままにしておくと思います。
リアスポイラーには「DBR 1-2」の文字も見えますね。
ちなみに「アストンマーティンDBR1」はこちら。
ボディカラーはたしかに「いっしょ」ですね。
アストンマーティンDBS59のインテリアはこうなっている
なお、アストンマーティンDBS59の素晴らしさは外装もさることながら「内装」にあるんじゃないかとも。
内装の素材については実際のDBR1に使用されていたものを限りなく再現しているとのことですが、まさにクラシカルかつエレガント。
基本カラーはオブシディアンブラックとチェスナットブラウン。
それぞれの車両には専用のバッグ、そしてレーシンググローブ、ブルーの「当時風」レーシングスーツが付属。
さらにはヴィンテージ風ヘルメットとゴーグルまでついてくる!
シートバックは昔風の素材に「59 Edition」のロゴ。
サンバイザー「裏」にはASTONMARTIN DBR1 20/21 JUNE 323LAPS、という優勝したときの日付そして周回数。
シートバックしかり、サンバイザーしかり、そして外装よりも内装に力を入れるといった、「わざわざ見えないところにこだわる」のは英国車、とくに高級車の常。
というのも英国には「ヒドゥン・デライト」という、オーナーにしかわからない「隠された喜び」を尊ぶ文化があるためで、たとえばスーツの裏地やポケットの中の生地といった、自分しか見ないようなところに「こだわる」のがヨシとされる模様。
よって、ベントレーの限定モデルでも「グローブボックスの中」「アームレストの中」という、オーナー以外はまず見ないようなところにこだわったものも存在していますね。
なお、アストンマーティンDBS59エディションのドライブトレーンはベースモデルとかわらず、エンジンは5.2リッターV12、出力は725馬力。
トランスミッションは8速AT、0−100キロ加速は3.4秒、最高速度は339キロというスペックを誇ります。