| やはり「ボンドカー」としての露出は威力絶大だった |
今後、アストンマーティンが「ボンドカー」としての提供を続けるかどうかが気になる
さて、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じる最後の作品でもある「ノー・タイム・トゥ・ダイ」。
ぼくも公開初日に見てきたのですが、今ひとつ納得しかねるところがあって、というのも「007/カジノ・ロワイヤル」以降は方向性が変わってしまい、ひたすら話が暗くなってしまったのが残念だと感じているわけですね。
なお、それまでの007映画は、基本的に「一本完結」となっていたものの、ここ最近では「連作」にて製作されていて、しかしそれぞれ異なる監督が手掛けていることも”納得しかねる”ことに関係しているのかもしれません(だいたい、続編を前提に制作された映画は間延びしていることが多い)。
ちなみにぼくが好きだったジェームズ・ボンド役はショーン・コネリー、ロジャー・ムーア、そしてピアース・ブロスナン(つまり、ちょっとユーモアのあるほうが好きだ)。
ただしノー・タイム・トゥ・ダイは圧倒的な記録を樹立
そしてこのノー・タイム・トゥ・ダイですが、公開前から様々な話題を呼んでいたこともあって、英国では興行収入記録を更新したと報じられており、この作品にて活躍したアストンマーティンの中古車検索ボリュームが75%上昇し、さらにジャガーやランドローバーの検索数も13%増加した、とのこと。
やはり検索がもっとも増えたのは、登場時間が長かく大活躍した「DB5」ですが、こちらの相場は100万ポンド(日本円だと1億5000万円くらい)前後なので、その相場を知らずに検索した人は、あまりの高さに驚いたかもしれませんね。
アストンマーティンはこれからも007映画とのタイアップを行う?
なお、アストンマーティンはここしばらく、007映画とのタイアップを行っており、非常に高い露出を獲得しているものの、今後これが続くかどうかは今のところ不明。
次回作からジェームズ・ボンド役が入れ替わることになりますが、それにあわせて「ボンドカー」が一新されるのかもしれませんし、やはり「ジェームズ・ボンド=アストンマーティン」という定着したイメージに基づいての続投となるのかもしれません。
ただ、ぼくとしては「ロータス」がこの座を虎視眈々と狙っているんじゃないかと考えていて、というのもこれまでにもロータスはボンドカーに採用されており、もちろん英国車というつながりがある上、現在のロータスは「中国企業(吉利汽車)が親会社であって莫大な資金を持っている」こと、そしてその親会社は相当な資本を投下してロータスを成長させようとしていることがその理由。※中国は映画の市場としても非常に大きく、その市場を見込んで007制作サイドが吉利汽車と組む可能性は否定できない
さらにロータスは今後「エレクトリック」色を強めることになり、次回作の時代背景次第ですが、様々なイメージを一新し、新しいジェームズ・ボンドをアピールするために「エレクトリック・ボンドカー」は最適なのかもしれません。
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参考までに、映画と企業とのタイアップが盛んになったのは1990年代からだと記憶しており、007だと「ゴールデンアイ」あたり。
この作品以降、オメガの腕時計が大写しになったり、フィリップスのシェーバーで髭を剃るシーンが挿入されたりと「商品の宣伝」が作中にてなされるようになったと認識していますが、007映画に関わらず、これ以降は「商品の宣伝抜き」では作品が成り立たなくなっています。
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もちろんこれによって多額の制作費を獲得できるというメリットがあるものの、たとえば「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンであったり、「ワイルド・スピード」のトヨタ・スープラやマツダRX-7、日産スカイラインGT-Rのような「スポンサーとは無関係に、制作サイドが使いたいと思ったクルマを使う」シーンは極端に減ることになりそうですね。
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近代アストンマーティンの中古は「お買い得」
それはともかくとして、ボンドカーに採用されることによってアストンマーティンのイメージや価値が向上したことは間違いなく、アストンマーティンも実際に「ボンドカー」と同じ仕様を持つDB5を発売することで相当な利益を得たものと思われます。
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そのほか、現行モデルに対しても「007エディション」なる特別仕様車を追加しており、セールス面でかなり有利となっているのは間違いなさそう。
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反面、アストンマーティンの中古相場は(クラシックモデルや限定車を除くと)さほど高くなく、DB7やDB9、(先代)ヴァンテージだとかなり安価に購入でき(DB7/DB9だと600万円台、ヴァンテージだと400万円台から購入できる)、このあたりは非常にお買い得だと考えています。※ただし壊れた際の修理費用に対してはそれなりの覚悟が必要
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