ジャガーEタイプが競売にて同車種史上最高額（1.7億円）を記録。同オークションではフェラーリ166M（4.7億）、メルセデス300SL（3.3億）など高額落札ラッシュに

｜　クラシックスポーツカーの価格高騰はとどまるところを知らない　｜

とくにジャガー、フェラーリ、メルセデス・ベンツはクラシックカーの「3強」でもある

さて、名門オークションハウス、グッディング＆カンパニーがつい先週開催した”ロンドン・オークション”の販売結果を発表。

注目すべきは1961年式のジャガーEタイプ シリーズI 3.8ロードスターが911,250ポンド（約1億6900万円）で落札されたことで、この金額はジャガーEタイプの高額落札「世界新記録」なのだそう。

この個体が高額にて落札されたことにはいくつかの理由があり、まずは生産4番目という非常に初期の個体であること（状況によっては、もっとも古いEタイプになる可能性を秘めている）さらに、ジャガーの取締役であり、ル・マン・チームのマネージャーでもあったフランク・イングランド氏がが所有していたことなどが挙げられていますが、今後もジャガーEタイプそのものが相場を上げ続けることになるのは間違いないものと思われます。

ただし他にもフェラーリはじめ高額落札が続々

このジャガーE-Typeは「E-Type史上、もっとも高い個体となった」ものの、今回開催されたオークションでは高額落札が相次いでおり、このジャガーEタイプ以上の高値で売れたクルマも続々。

そういったクルマを見てみると、1954年製フェラーリ250ヨーロッパは1,518,750ポンド（約2億8200万円）で落札されており、この個体は1944年の映画「ドーバーの白い崖」を手がけたハリウッドの監督、クラレンス・レオン・ブラウンに（当時新車で）で納車された個体なのだそう。

当時のままのアイボリー塗装を持ち、「わずか22台」という希少性からの高額落札となっています。

さらに高額な2,531,250ポンド（4億6900万円）で落札されたのがこの1953年式フェラーリ166MM/53スパイダー。

63年にわたってコレクターが所有していた個体で、ミケロッティによってデザインされ、ビニャーレによって架装されたボディを持ち、新車時にはドミニカの外交官にしてレーシングドライバーであったポルフィリオ・ルビローサへと納車され、その後1954年から1956年にかけてレースを戦ったという記録が残ります。

ちなみにこの個体がオークションにかけられたのは「初」であり、そして次にオークションで見かけることがあるとすれば、間違いなく今回よりも高い価格で落札されることになりそうです。

このほか、フェラーリだと1976年製の308GTBヴェトロレジーナ（75,375ポンド＝約1400万円）、1980年製512BB（141,750ポンド＝約2630万円）といった出品物も紹介されています。

そのほか高額で落札されたのは1962年製メルセデス・ベンツ300SLロードスターで、落札価格はエスティメイトの150万ポンドを大きく超える180万ポンド（約3億3330万円）。

270台のみが生産されたうちの1台で、工場出荷時と同じ内外装のカラーコンビネーションを持っており、マッチングナンバーのエンジンやシャシーを持つことが高く評価されています。

なお、純正ハードトップ、非常に珍しいラゲッジセットも付属しているのだそう。

コロナ禍以降、クラシックカーやネオクラシックカー、現代の限定スーパーカー/ハイパーカーの価格がどんどん上がっていますが、さらに「ガソリン車の生産ができなくなる可能性」が明確に見えてきている中において、これらのクルマに価値を見出す人が増えることは間違いなく、よってしばらくはオークションにおける「高額落札」が続くことになりそうですね。

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参照：Gooding&Company