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| 【限定19台】ザガート AGTZ ツインテールをケーニグセグ創業者とゴードン・マレーがオーダー |
この「非日常」感がハイパーカー設計者の心を掴む
2024年、イタリア・コモ湖で開催されたコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステにて、イタリアの名門カロッツェリア「ザガート」とラ・スクアドラが共同発表したプロトタイプ「AGTZ ツインテール(Twin Tail)」。
アートとエンジニアリングが融合したこのモデルは、日常で見かけることのない本物のコレクターズカーとして設計され、世界限定19台のみが生産される、とアナウンスされています。
その希少な生産枠には、なんとケーニグセグ創業者であるクリスチャン・フォン・ケーニグセグ、そしてマクラーレン F1やGMA T.50の設計で知られる伝説的エンジニア、ゴードン・マレーが名を連ねていることが明らかに。
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オーダーメイドのザガート AGTZ ツインテール、それぞれの“物語”
そして今回両名がオーダーした車両がインスタグラムにて公開されており、まずクリスチャン・フォン・ケーニグセグが注文したのは”シャシーナンバー2”。
同氏はアルピーヌ A110ベースの標準仕様とは異なり、ル・マンにも参戦したマシン「アルピーヌ A220 s/n 1731」へのオマージュ仕様でオーダーしています。
A220はかつてロングテール仕様にて走行し、後にテールが短縮された経歴を持つレースカーですが、クリスチャン・フォン・ケーニグセグのAGTZも、その歴史をデザインに落とし込んだ特注モデルとなっています。
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一方、ゴードン・マレーが選んだのは”シャシーナンバー7”。
これは彼のレーシングナンバー「47」にちなんだ特別な意味を持つといい、さらにこのモデルはグリーンのアクセントを加えた「A220 s/n 1736」へのオマージュ仕様。
さらに「7」いうナンバーは、彼が設計したマクラーレン F1の25台目(ビートルズのジョージ・ハリスン向け)へのオマージュとして、「2+5=7」という意味も込められているのだそう。
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“2つの魂”を持つAGTZ ツインテール、その仕掛けとは?
ザガート AGTZ ツインテール最大の特徴は、カーボンファイバーにて製造された「交換可能なテール」。
ロングテールを装着することで空力特性を改善し、高速安定性と最高速度性能を向上させることが可能ですが、取り外したテールは専用トロリーに収納され、ディスプレイとしても使用が可能です。
このギミックにより、日常走行用とショーモデルとしての“2つの魂”を1台で両立しており、これまでのスーパーカーやハイパーカーにはない、全く新しい「コレクター向けの」提案でもありますね。
ザガート AGTZ ツインテール価格は70万ドルから、まだ購入「枠」あり?
このアートカーの価格は1台あたり約70万ドル(約1億円)。
簡単には買えない“選ばれし者のための1台”でもあり、しかしそれでも19台のうち一部はまだ未割当であるとされ、真のコレクターであれば手に入れるチャンスが残されているかもしれません(購入条件は不明ではあるが、厳しい審査が待ち受けていることは間違いない)。
「偉大なる者は、偉大なる者を知る」
このザガート AGTZ ツインテールを選んだのが「ハイパーカー業界を牽引するケーニグセグとGMAの創業者」であることはけして偶然ではなく、両者ともに「比較的コンパクトなクルマ」に興味を持っていることからも「必然」であったのかもしれません。
さらにケーニグセグ、GMTともに「単なる速いクルマ」ではなく、業界に革命をもたらす思想や技術をその製品に盛り込むことでも知られており、よってこの2人が(革命的な)ザガート AGTZ ツインテールに興味を持つことも不思議ではない、と考えられます。
そして世界の第一線で活躍する彼らがその価値を認めた時点で、このクルマが単なるデザインスタディではなく「走る芸術」であることが証明されたと言ってよく、「遅ればせながら」その購入枠めがけ殺到するコレクターも多数存在するのかもしれませんね。
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