| アウディはなぜ今になってクーペSUVを急激に拡大? |
アウディが人気のSUV、「Q5」に追加を計画している新バリエーション、「Q5スポーツバック」のプロトタイプが(おそらく中国で)目撃。
つまるところ”アウディで最も売れているモデル”Q5のクーペルック版ということになりますが、これはQ3スポーツバック同様のテイストを持つクルマです。※アウディはクーペ風のリアセクションを持つSUVやワゴンを”スポーツバック”と呼ぶ
なお、アウディ含むフォルクスワーゲングループ各ブランドは「SUV大好き」ではあるものの、クーペSUVについてはやや展開がかなり遅く、独特の戦略を持っている模様。
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新型アウディQ3スポーツバック発表!”遅れてきたアウディの”クーペSUVはインテリマッチョなクルマだ
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メルセデス・ベンツ、BMWはいち早くクーペSUVを投入してきたが
そこで気になるのが、なぜアウディは今までクーペ風SUVを投入してこず、しかしなぜ今になってQ3スポーツバック、Q5スポーツバックといった具合に「相次いで」クーペSUVを投入するのか。
たとえばメルセデス・ベンツやBMWは「箱型SUVとクーペSUVとを同時展開」しており、たとえばメルセデス・ベンツだと「GLCとGLCクーペ、GLEとGLEクーペ」、BMWであれば「X3とX4、X5とX6」といった具合ですね。
ただしアウディはまず「箱型SUVを拡充する」ことを念頭に置いた展開を行っていて、つまり「クーペSUVは二の次」。
そして箱型SUVの販売が安定した後に派生モデルとしてのクーペSUVを投入するという手法を取っていて、ここは同じジャーマンスリーといえど、ほか2社とは大きく異る部分です。
よってクーペSUVとしては後発になるものの、その分新鮮味があり、ほかメーカーのシェアを奪うことができるのかもしれません。
もしかするとアウディは「機が熟すのを待っていた」?
「まずは箱型、その後にクーペ」SUVという展開を見ると、ディーゼル不正事件に揺れたアウディだけに、資金含むリソース的な問題にてクーペSUVをこれまで「展開できなかった」んじゃないかと考えたりしますが、見方を変えると別の思惑も。
「クーペSUV」は比較的新しいセグメントであり、もしかするとアウディは「メルセデス・ベンツやBMWがこぞってニューモデルを投入することで」市場が拡大するのを待ち、クーペSUVの市場規模や認知度が十分に大きく高まったのを狙って、そこへ満を持し参入するという考えを持っていたのかもしれません。
そうであれば、メルセデス・ベンツやBMWに市場を育てさせ、成長した後にそれを頂くという「したたかな」戦略だとも言えそうです。
ちなみに現在ポルシェもフォルクスワーゲングループに属しており、少し前に「カイエンクーペ」を投入したばかり。
同グループに属するベントレーも「ベンテイガ」のクーペ版を投入するというウワサがありますが、これからフォルクスワーゲングループは「総出で」メルセデス・ベンツ、BMWのクーペSUV勢に襲いかかろうとしているのかもしれませんね。
参照:Autohome