| ポルシェ・タイカンは現時点で唯一テスラ・モデルSに対抗できるEVかもしれない |
さて、先日その売れ行きが「予想以上」だと報じられたポルシェのEV(電気自動車)、タイカン。
まずはそのタイカンに関わるニュースですが、アウディによると、「アウディの工員400名を、ポルシェの工場へ(タイカンを製造するために)派遣した」とのこと(現在、両社は同じグループに属している)。
具体的には、アウディのネッカースウルム工場からポルシェのツェッフェンハウゼン工場へ2年という期間にて出向していると報道されています。
現在のアウディの状況がどういった感じなのかはわからないものの、もしBMWのように「(コロナウイルスの影響で)クルマが売れずに工員を解雇せねばならない」状況であったとするならば、グループ内でうまく雇用を調整できたということになり、まさにWin-Winな結果だと言えそうですね。
なお、タイカンは現在非常に高い人気を誇ると報じられており、ポルシェは直近でも数百名の工員を雇い入れたとされるものの、それでも生産が追いつかないということになり、これはまさに「予想外」。
発表直後にはその受注好調ぶりを反映して「年間生産予定台数の2万台を、倍の4万台に引き上げる」というコメントも出されていて、それでも需要を満たすことは難しいのかもしれません。
参照: Automobilwoche.de
ジャミロクワイのジェイ・ケイもタイカンをドライブ
そしてポルシェはジャミロクワイのフロントマン、ジェイ・ケイをシルバーストン・サーキットに招いてタイカンの試乗を行うことに。
動画を見ると、あのジェイ・ケイもいいオッサンになったな・・・という印象ですが、ジェイ・ケイとポルシェというのはいささか奇妙な組み合わせ。
ジェイ・ケイはスポーツカーやスーパーカーを愛することでも知られ、しかしその多くはフェラーリ(フェラーリとのタイアップにて、自身のアルバムのジャケットにフェラーリエンブレムを模したマークを用いたことがある)やランボルギーニ(MVにも登場)で、ポルシェとのつながりはあまり記憶にない、と認識しています。
なお、ポルシェはタイカンについて、これまでのポルシェとは異なる層をターゲットに定めており、そのために日本だと「バーチャルモデル」と契約したり、シンガポールではスター・ウォーズとのコラボレーションによる発表イベントを開催したり、といった具合。
ジェイ・ケイの起用もその一環かと思われますが、ポルシェは以前、タイカンがまだ”ミッションE”と呼ばれていた頃、アダム・レヴィーン(マルーン5)を呼んでの試乗も行っていますね。
参照:Porsche
ポルシェは合成燃料も研究中
上述の通り、ポルシェはそのEV「タイカン」の生産やプロモーションに注力しているところですが、その一方で内燃機関の排気ガスをよりクリーンにすべく「合成燃料(eフューエル)」の研究を開始した、とアナウンス。
そしてポルシェの考える合成燃料とはCO2と水素によって構成されるもので、環境へのインパクトが非常に小さいとされており、しかし研究には(費用と知識・経験が必要なためか)パートナーが必要だ、とも。
現時点では具体的に形となるものは無いようですが、これが完成すれば大きな進歩ということになり、また新しい未来が開けることにもなりそうです。
「もし」このeFuelが実用化され普及することになると、おそらくはEVよりも安価に車両を製造する事が可能になるものと思われ、EVに代わる次世代モビリティとなる可能性もありそうですね。