| フォルクスワーゲングループであっても、そこまでしないとエレクトリック競争に勝ち残れないのか |
フォルクスワーゲンは現在、ブガッティ、ランボルギーニ、ベントレー、ポルシェ、アウディ、シュコダ、ドゥカティなどあわせて12のブランドを抱える巨大企業となっていますが、今後の方向性についてここ最近重要な決定を下しており、そのひとつが「ランボルギーニとイタルデザインとドゥカティを分離させる」。
その手法は明確にはされてないものの、何年というタームにおいて株式公開(IPO)を行い、保有する株式をリリースすることでそれらブランドを”独立”させるものと思われます(フォルクスワーゲンには、その株式売却代金も入ってくる)。
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どうやらVWが「ランボルギーニとドゥカティとイタルデザイン」をグループから分割することを決めたようだ!ただしその方法はまだ不明
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フォルクスワーゲングループは「ミッションT」を掲げる
そして今回、新しくフォルクスワーゲンが掲げるのが「ミッションT」なるプロジェクト。
「T」ってなんぞや?と思ってしまいますが、これはどうやら「テスラ(Tesla)」のTであり、つまりはテスラに対抗するプロジェクト。
そしてフォルクスワーゲングループ内でその役割を仰せつかったのはアウディで、つまりアウディはグループを代表してテスラと競うことになりそうです。
フォルクスワーゲングループCEOとテスラCEOとは「仲良し」
ただ、ちょっと面白いのはフォルクスワーゲングループCEOであるハーバート・ディエス氏、テスラのイーロン・マスクCEOとが仲良しだということ。
以前に二人はドイツの空港内にて(おそらくはフォルクスワーゲンの招きで)VW製のEV、ID.3に一緒に試乗し、楽しく会話している姿が(フォルクスワーゲンCEO自身のSNSにて)公開されたばかり。
つまりフォルクスワーゲングループはテスラに照準をあわせながらも、「健全な競争関係」を築いていると言えそうですね。
ちなみにフォルクスワーゲングループCEO、トヨタ自動車の豊田章男社長両名とも「自社のほうがテスラに比較してアドバンテージがある」と述べています。
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おそらくこの技術はグループ内の他ブランドに継承されることになりそうですが、一つの歴史が幕を閉じる瞬間にぼくらは立ち会おうとしているわけですね。
なお、この決定については「エレクトリック化に集中」するためだとされ、モータースポーツに投じていた資金そして資材をすべてエレクトリック化に回すということになりそうです。
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