| できればi8の構造を活かしてほしかった |
ベルギーのGTチャンピオンシップ参戦用としてHamofaモータースポーツがBMW i8のレーシングカーを作成。
製造にあたってはフランスの「ソリューションF」も協力しており、エンジンは「Z4 GTE」用の4リッターV8で540馬力を発生する、とのこと。
なおフレームは「チューブラー」で、エンジン搭載位置は「ミッド」。
え?チューブラー?
BMW i8のフレームはカーボンのはずですが、どうやらこのレーシングカーは「完全にシャシーをオリジナルにて製造」し、そこへBMW i8の「ガワ」をかぶせただけのクルマである模様。
ホンダNSXも「ハイブリッドを捨てた」NSX GT3にてレースを戦っているので、BMW i8もハイブリッドシステムを廃したレーシングカーをとうとう導入するのかと思ったのですが、「それはない」ようですね。
BMW自身はi8をレースに投入しない?
なお、この「i8 GTR」の制作過程は動画で紹介されていますが、こんな感じにて。
台の上に治具を固定して寸法を出し、そこからパイプを組んで溶接しています。
なお市販車のBMW i8はこういった構造を持っています。
エンジン、バッテリー、モーターを積んだシャシーにカーボンモノコックのキャビンを被せる(載せる)方法ですね。
同じカーボンモノコックを採用するランボルギーニ・アヴェンタドールやマクラーレン540/570/720は「カーボンモノコックの前後にアルミ製サブフレームを取り付ける」という方法を採用しますが、それとはかなり異なる構造を持つことがわかります。
下のシャシーは「バッテリー搭載が前提」で設定されていることもわかり、よってハイブリッドシステムを使用しないのであれば(というかレギュレーション上、使用できない)i8の車体を流用する意味が薄いということも理解可能。
こちらがそのi8 GTR。
実際に外像ではi8のパーツを多く流用しているため、「まんまi8」には見えますね。
なお、i8 GTRの重量は約1100キロ。
市販モデルのi8は1540キロなので、440キロ「軽い」ということに。
そして市販モデルのBMW i8はミニクーパーのガソリンエンジン+ハイブリッドシステムにて369馬力を発生し、0-100キロ加速は4.4秒。
最高時速は250キロに制限されていますが、実際に運転した印象だとエレクトリックモーターのトルクをフル活用することで「馬力以上」のフィーリングがあり、かなり乗りやすく楽しいクルマです。
それでは動画を見てみよう
こちらがi8 GTRが轟音を轟かせて走行する動画、「BMW i8 V8 GTR Silhouette - Z4 GT3 sounds」。
こちらがそのi8 GTRを組み立てる様子を収めた動画、「I8 GTR race car Revealed」。