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メルセデス・ベンツが第3四半期の決算を発表し、EVの販売が31%減少、PHEVでは14%減少したことが明らかに。メルセデス・ベンツにとっては「今まで信じてきた」電動化に”完全に”裏切られる形に

メルセデス・ベンツ

| 電動化を進める同社にとっては完全に「逆風」、改めて戦略の見直しが必要に |

ただしこれはメルセデス・ベンツのみに限った話ではない

さて、現在欧州の自動車メーカーが相次ぎ2024年第3四半期の決算を発表しており、その厳しい現実が明らかになっている最中ですが、今回はメルセデス・ベンツも第3四半期の決算を発表し、やはりその苦しい状況が明らかに。

全体的な販売でゆくと「1.4%減」という小幅減少にとどまるものの、電気自動車(EV)の納車は前年同期比で31%も減少、この影響でグループ全体の収益は6.7%減少し、1株当たりの利益も47.5%という大幅な落ち込みを記録しています。

メルセデス・ベンツのEVは「どんどん売れなく」なっている

メルセデス・ベンツは長年にわたる電気自動車の強力な支持者であり、そのラインアップはEQA、EQB、EQE、EQE SUV、EQS、EQS SUV、最近では電動Gクラスまで多岐にわたりますが、市場によっては、EQTやEQVも電動ラインに加わっています。

つまりメルセデス・ベンツは相当数のEVを揃えていて、しかしこのラインアップが急激に売れなくなってしまい、それによって現在の窮状に陥っているわけですが、「救世主」となるはずだったEVが逆に足を引っ張っているというのはなんとも皮肉な話かもしれません。

上述の通り、メルセデス・ベンツにおける第3四半期のEV販売は前年同期比で31%も急落していて、販売台数だと19,077台の減少となって42,544台へ。

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そして特筆すべきは「これが一過性のものではなく」年初からの累計においてもEV販売が22.1%減少しているということで、今年の最初の9ヶ月を7見てみると、メルセデス・ベンツは135,908台のEVを販売したものの、これは昨年の174,471台から大幅に減少しています。

さらに直近で「31%減」となればその減少幅が大きく拡大しているということを意味していて、時間が経つごとに状況が悪くなっていると解釈することもでき、メルセデス・ベンツとしては「さらなる」戦略の見直しが迫られる状況なのだとも思われます。

参考までに、上述の通り全体の販売は14%の減少となりますが、EV販売の31%減に加えてプラグインハイブリッドの販売も14.7%減少して87,232台に留まっており、これは電動化に大きく投資しているメルセデス・ベンツブランドにとって非常に大きな懸念材料ということになりそうですね。

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ちなみにですが、これらの数字は厳しい状況を示しているものの、メルセデス・ベンツは今回の発表に際し「製品の移行、困難な市場環境、特に中国における激しい競争にもかかわらず、堅実な販売があった」とポジティブな見解を示し(これは株価対策だと思われる)、しかしCFOのハラルト・ヴィルヘルム氏は「第三四半期の結果は我々の目標には届いていない。今後の市場の進展について慎重に考え、効率性向上とコスト改善に向けた努力を強化する」と述べ、正しく現状を把握していることについても触れています。

2024年を通じ、メルセデス・ベンツは2023年の水準を「わずかに下回る」販売を見込んでいるとされ、そのため、第4四半期も第3四半期の繰り返しとなる可能性が高いであろうと見られているものの、SLクラスやGクラス、AMG GT、AMG Eクラスといった高収益モデルの供給が改善されることで、(利益としては)若干の助けになる可能性があるとも報じられており、今後の動向には注視を称するといったところかと思います。

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