| なお、現行718ケイマン/ボクスターは2023年まで生産される模様 |
ポルシェはブランド初のEV「タイカン(ターボ&ターボS)」を発表したところですが、ポルシェ社CEO、オリバー・ブルーメ氏が「今後はさらにエレクトリック色を強めてゆく」とコメント。
なお、ポルシェは現在フォルクスワーゲングループに属しており、フォルクスワーゲングループは全ブランドとも「エレクトリック一直線」。
その中でポルシェは重要なポジションを占め、というのもスポーツカーの代名詞ともいえるポルシェが「エレクトリックに舵を切った」ということ、そして「ポルシェのエレクトリックモデルは優れている」ということを世間に知らしめることができれば、同じグループ内に属するほかブランドも「やはりそのブランドのエレクトリック技術も優れている」と消費者に思わせることができるため。
ポルシェ「2020年以降、エレクトリックモデルは徐々にガソリン車にとってかわるだろう」
そしてオリバー・ブルーメCEOは、2020年以降にはエレクトリックモデルがより普通になってゆくと信じており、すでにパナメーラの60%がハイブリッドで占められているように、「徐々にガソリンエンジンモデルはエレクトリックモデルに取って代わられてゆくだろう」とも語っています。
さらにポルシェの重役であるルッツ・メシュケ氏は、以前のインタビューにて「ポルシェもスポーツモデルをエレクトリック化する時が来た。718シリーズを然るべきときにエレクトリック化する」とも述べていて、これが実現すると、「911はハイブリッド、718はピュアエレクトリック」ということにもなりそう。※911は現行992のモデルライフ後半にてハイブリッド化されることが決定している
なお、ポルシェは2011年の時点でピュアエレクトリックモデル「ボクスターE」を数台製作してテストを行っており、この話はかなり現実味がある、とも言えそう。
ちなみに現行718ボクスター/ケイマンは2023年辺りまで生産されると言われ、その後のモデルチェンジとなるとやはり「ガソリンエンジンのみ」というわけにはゆかず、となるとプラグインハイブリッドもしくはピュアエレクトリックとなるのかもしれません(その先、PHEVも生き残れないであろうことを考えるとピュアエレクトリックの可能性が高い)。
なお、ポルシェは981世代のケイマンをベースにしたピュアエレクトリックスポーツ「e-volution」も試作しており、ここまでやったからには次期ケイマン/ボクスターがEVになっても不思議はなさそう。
そしてもし718ケイマン/ボクスターがEVになるとすれば、タイカン、そしてアウディe-tron GTに採用されるPPEプラットフォームを使用する可能性が高い、とも言われていますね。
なぜポルシェは718を911よりも先にピュアエレクトリック化?
ポルシェが「フラッグシップたる911をピュアエレクトリック化せずに」718シリーズを先にエレクトリック化する理由は謎。
911はやはり「運転する楽しみ」を追求すべきであって可能な限りガソリンエンジンを残すべきという判断なのかもしれませんし、ピュアエレクトリック化してしまうと「RR」という911の特徴が失われることになるからなのかもしれません(もちろんリアにモーターを積むことはできるが、走行性能を考慮すれば、あえてリアにモーターを積むべき理由はなにもない)。
そして718ケイマン/ボクスターをピュアエレクトリック化するかどうかは「12ヶ月以内に決定されるだろう」とオリバー・ブルーメ氏が語っており、その頃にはなんらかの具体的な話が出てくるのかもしれませんね。