| 中国市場はまたたく間にポルシェにとって「最大、かつ最重要」市場に |
さて、ポルシェが中国市場向けの特別限定モデル、「ポルシェ911ターボS チャイナ 20th アニバーサリー・エディション」を発表。
ポルシェが中国市場に正式に参入したのは2001年なので、今回の限定モデルはその節目を祝う記念碑的意味合いを持つということになりますね。
なお、翌2002年には「カイエン」が発売されており、中国市場への参入、そしてカイエンの(主に中国市場での)ヒットによってポルシェの大きな成長がはじまったと考えてよく、ポルシェとしては”中国に足を向けて寝ることができない”状態なのだと思われます。
中国市場にはポルシェ=911という認識がない
上述の通り、ポルシェが中国市場へと参入したのは2001年、そしてカイエンが発売されたのは2002年。
つまりポルシェはカイエンの発売とほぼ同時期に中国へと参入したと捉えることができ、よって中国市場がポルシェに抱くイメージは、(昔からポルシェに親しんできた)欧米そして我々日本のように「あの有名な911を作っているスポーツカーメーカー」というものではなく、「高級SUVを作っているドイツの自動車メーカー」というものだと言われます。※当然ながら、カイエン発売時にも「ポルシェがSUVなんて」という批判は起きていない
さらにポルシェは2009年にパナメーラを発売する際、他の国に先駆け、中国にてワールドプレミアを行っており(当時、ポルシェが欧米以外でブランニューモデルを発表するのははじめてのことだった)、一層中国人にとっては「ポルシェ=SUVやサルーンを作る会社」という印象が強いのかもしれません。
ただ、今回の20周年記念においては、カイエンではなく911をその主役に据えてきたことからもわかるとおり、ポルシェとしては「やはりブランドのコアバリューは911」だと考えているのでしょうね。
「ポルシェ911ターボS チャイナ 20th アニバーサリー・エディション」のボディカラーは合計で5色
そこで「ポルシェ911ターボS チャイナ 20th アニバーサリー・エディション」を見てみたいと思いますが、その名からわかるとおり、ポルシェが中国展開20周年記念として用意したのは「ターボS」。
中国では911に対しても「豪華さ」を求める意見が多いと言われるので、GT系ではなく「ターボ」、しかも「ターボS」というのは最適な選択だとも言えそうです。
もちろんこの特別車両を製作したのはポルシェのパーソナリゼーション部門「ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥア」。
フロント~サイド~リア部分はボディカラー同色にペイントされていますが、ボディカラーのバリエーションそのものは、ガルフオレンジ、スタールビーレッド、ミントグリーン、ビオラパープル、そしてオフィシャルフォトで紹介されるオスロブルーの5色。
「ポルシェ911ターボS チャイナ 20th アニバーサリー・エディション」の細部はこうなっている
そしてこちらが「ポルシェ911ターボS チャイナ 20th アニバーサリー・エディション」のディティール。
まずはセンターにダブルストライプが入り、これは反射素材であるようにも見えますね。
このラインはフロントフード~ルーフ~そしてリアスポイラーにまで。
ボディサイドには「PORSCHE」文字とステッカー、そしてサークルと「20」のレター。
ホイールはセンターロック+ダイヤモンドフィニッシュ、そしてブレーキキャリパーは「ブラック」。
リアサイドウインドウには専用のバッジつき。
「ポルシェ911ターボS チャイナ 20th アニバーサリー・エディション」のインテリアはこうなっている
そしてこちらはポルシェ911ターボS チャイナ 20th アニバーサリー・エディションのインテリア。
ブラックをベースに、ホワイト(シルバー?)のステッチが入り、センターコンソールとダッシュボードにはボディカラー同色のアクセントが入ります。
ダッシュボードのトリムには「911 Turbo S Porsche 20 years Porsche China Edition」の文字。
センターコンソールにポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥアの文字がエンボス加工にて入り、キー両サイドのカバーはボディカラー同色へ。
サイドシル上のキックプレートにも「911 Turbo S Porsche 20 years Porsche China Edition」の文字。
なお、このポルシェ911ターボS チャイナ 20th アニバーサリー・エディションについて、限定台数や価格についても案内がなく、装備の詳細については現時点で不明です(エンジン出力に変更はない、と伝えられている)。
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