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| ポルシェ、「ペピータ」「パシャ」「タータン」など歴代シート生地を再生産 |
この記事のポイント
- ポルシェが歴代モデルで使われたペピータ/パシャ/タータン/ピンストライプなどのファブリックを公式に復刻
- 356から最新911まで、オリジナル通りの内装レストアが可能に
- 各生地は高耐久・防炎・色保持テストなどをクリアした「ポルシェ純正品質」
- 1.5×2mのサイズで注文可能、ポルシェセンター/オンラインショップで購入可
- 1970年代の未使用シートを入手するなど、復刻のために大規模アーカイブ調査を敢行
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純正品質で356〜911までレストア可能に、さらにはオンラインでも生地を購入可能に
ポルシェが「ブランド史を象徴するクラシックなインテリア用ファブリックを純正品質で復刻し、販売を開始する」と発表。
この生地には「ペピータやパシャ、タータン」など、往年のスポーツカーを彩ったパターンが含まれ、これらが再び注文できるようになったことで356からクラシック911まで、本来の内装仕様に忠実なレストアが可能となるわけですね。
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テキスタイルはポルシェセンター、またはオンラインショップで入手でき、クラシックカーのオーナーにとっては朗報となりそうです。
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ポルシェが“本物”を復刻した理由
クラシック部門ディレクターのウルリケ・ルッツ氏は、復刻の背景を次のように説明します。
「多くのお客様が“当時そのまま”の内装に戻したいと考えています。しかし市場には模倣品が多く、品質や耐久性が不足していました。今回の復刻は、そのギャップを埋めるものです」
ポルシェ純正の復刻生地は以下の特徴を備えており、例えば運転席だけの張り替を行った場合でも、助手席(オリジナル生地)との違いが出ない再現度を目指したとのこと。
- 実車アーカイブに基づく完全な柄・色再現
- 座面やパネル用途として十分な耐久性
- 防炎、耐光性、耐摩耗テストをクリア
- 一部のみ張り替えても違和感が出ない品質精度
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なお、ポルシェはこういったユニークな内装生地を多数採用していますが、たとえばタータンチェックは「デザイナーがその時履いていたパンツから」などそれぞれユニークな由来を持っています。
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ポルシェは1975年の911ターボにて「市販モデルにタータンチェックを初採用」。なおタータンを採用しようと考えたのは「当時のデザイナーが履いていたタータンパンツから」
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ただ、そういったアパレル用の生地を自動車の内装に転用するには様々な難関があり、「耐候性」「摩耗」といった自動車に求められる特有の要件を満たすために試行錯誤が(当時から)なされており、「ちょっとしたアイデア」を実現可能なところまで持ってゆくのが”さすがポルシェ”。※走行性能に直接影響しない部分にも「こだわり」を発揮しており、そういったこだわりの集合体がポルシェというクルマであって、それがポルシェを唯一無二の存在にしている
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そしてポルシェは一部オプション、そして限定モデル等にてこういった「かつてのアイコニックなパターン」を提供していたものの、今回晴れて「幅広い提供がなされる」ようになったことでカスタムの幅も広がることとなりそうです。
アーカイブ調査から始まった“本気の復刻”
復刻プロジェクトでは、社内アーカイブのほか、海外でのレアパーツ探索も実施。
米国では、1975年式911用の未使用シート(グリーンタータン)を発見。
50年近く光の当たらない環境で保管されていた「奇跡の新古品」で、復刻の基準として“宝物”のように扱われたと語られています。
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復刻されたクラシックファブリック一覧(H2)
以下は、今回復刻された生地の一覧(車種・対応年式・品番付き)です。
| 生地名 | 対応モデル | 品番 |
| パシャ(白/黒) | 928(1978–1979) | PCG000000AS79A |
| 964マルチカラー コバルトブルー | 928(1991–1993)、944(1991)、964(1991–1994)、968(1992–1993) | PCG000000AS9YD |
| タータン(赤/青=McLaughlan) | 911 G(1975–1980)、924(1980–1982)、928(1980) | PCG551081AS8AB |
| タータン(緑/青=Black Watch) | 同上 | PCG551082AS2AC |
| Porscheロゴ生地(オリーブ) | 911 G(1985–1987)、928(1985–1987) | PCG000000AS1JK |
| Pepita(黒/白) | 356C(1963–1965)、911 F(1965–1973) | PCG551531AS730 |
| Pepita(赤/黒/白) | 同上 | PCG551531AS005 |
| ピンストライプベロア(黒/白) | 911 G(1977–1989)、964(1989–1990)など | PCG000000107BN |
| Porscheロゴ(ミッドナイトブルー) | 911 G(1987–1989)、993(1994–1998)ほか | PCG000000004GP |
| Porscheロゴ(黒) | 911 G(1987–1989)、993(1994–1998)ほか | PCG043204902CZ |
※“オレンジ・ロブスター”など新色も追加予定
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各ファブリックの歴史と背景
Pepita(ペピータ)
- 初登場:356(1963年〜)
- 911 Fモデルにも採用
- 市松模様を斜めラインで繋いだ幾何学デザイン(千鳥格子)
- 名称は19世紀のスペイン人ダンサー Pepita de Oliva に由来
- 1947年にクリスチャン・ディオールが使用し世界的に有名に
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Tartan(タータン)
- 911ターボ(1974)で初めてオプション採用
- 1976年以降、911全体へ拡大
- ブラックウォッチ、McLaughlan など複数柄
- 1973年IAAでRSRターボに使用され注目を集める
- ルイーゼ・ピエヒの911ターボ No.1 にも採用
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Pasha(パシャ)
- 初登場:1977年(928)
- 911/924/944にも採用
- モータースポーツの“チェッカーフラッグ”をモチーフ
- 直線の大小を組み合わせ、躍動感をもたらす独創的パターン
- デザインはアナトール・“トニー”・ラピーヌ率いるチーム
- 2025年「911 Spirit 70」にて新車として久々の復活
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まとめ
今回の復刻は、単なる“クラシックパーツの再生産”ではなく、ポルシェのヘリテージを次世代につなぐための本格プロジェクト。
オリジナルに忠実なレストアが望まれるポルシェクラシック市場において、純正の復刻生地が大きな価値を持つことはまちがいなく、ポルシェがいかに「過去に生産した自社のクルマに対して責任と誇りを持っているか」を示す一つの事例と言えるのかもしれません。
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参照:Porsche




















