発売しないと言っている割には改良を加えて二年連続での出展
スマートがジュネーブ・モーターショーに向け、新型コンセプトカー「Smart Forease+(フォーイーズ・プラス)」を発表。
これは昨年に発表した「Forease」のアップデート版ですが、スピードスター風の外観を持つことが特徴。
そして今回のForease+についてはイエローのアクセント、イエローのルーフを持つに至っています(昨年はグリーンのアクセントだった)。
スマートForeaseの発売予定は「ない」
なお、2018年に発表された「Forease」はルーフを持たない完全なスピードスターでしたが、今年バージョンは簡素ながらルーフが与えられ、一応「雨天でも乗ることが可能」に。※ただしサイドウインドウは無い
なお、Forease+の大きな特徴はリアのダックテールスポイラー。
Foreaseから引き継いだデザインではあるものの、なかなかに魅力的だと思います。
フロントではLEDを埋め込んだフロントグリル、そして3つのLEDユニットが収まるヘッドライトが特徴的で、グリルやバンパーに組み込まれた「四角」はホイールなどにも反復され、Foreaseのひとつのデザイン的特徴に。
リアだと前後フェンダーが大きく張り出し、リアディフューザーが設けられるなどアグレッシブなルックス。
テールランプは現行モデルとやや異なり、アウターレンズはドーム状、そして奥行きのある発光ユニットもForeaseならでは。
フロントバンパー下部の幅は大きく広げられていて、これはエアロダイナミクスを最大限まで向上させることが目的だと思われます。
スマートForease+は「オールエレクトリック」となり、ベースはForTwoカブリオ。
ダイムラーは現段階ではこのForease+を市販する計画は無いと述べているものの、二年連続でこのコンセプトカーを発表しているということは「なんらかの」プランがあるのかもしれません。
スマートForeaseのインテリアは相変わらず過激
スマートForeaseのインテリアも昨年とは大きく変わらず、しかしカラーや素材が変更されている模様。
ベースはブラックのナッパレザーとマイクロファイバーで、そこにイエローのアクセント、グロスブラックのアクセントが付与されていますね。
そしてステアリングホイールの上部がカットされているのも昨年同様。
スマートブランドは消滅の危機にある
なお、「スマート」は今年で21周年を迎えますが、これまでの道のりは消して平坦ではなく、スマートを企画した当時のパートナー(というか言い出しっぺだった)スマートが資本を引き上げたことにはじまり、安全性の問題等でメルセデス・ベンツは苦慮し、黒字化したのは最初のスマート発売12年後の2008年。
そんなスマートですが、メルセデス・ベンツ(というか親会社のダイムラー)はスマートブランドを廃止する意向を持っていると言われ、2026年にスマートを廃止した後、メルセデス・ベンツブランドからマイクロカーを発売する、というウワサも。
今のところどうなるかは不明ではありますが、どのようなブランドであっても消滅となるのは寂しい限りですね。