スポーツカー推進派の豊田章男社長ならやってくれる(はず)
トヨタが「カローラ・ハッチバック(日本ではカローラスポーツ)」にてホットハッチ市場に参入するというウワサ。
これはオーストラリアのCar Salesに対してトヨタのスポーツ車両統括責任部長、多田哲哉氏が語ったものとして報道されていますが、多田氏は現在GR(gazoo Racimng)ブランドから多数の(既存車種の)スポーツモデルを発売する予定があり、その中の一つが「カローラスポーツGR」だと述べています。
「手に入れやすいスポーツカー」としてもカローラスポーツGRの価値はある
しかしながら多田氏によると「カローラスポーツGRの発売をトヨタに働きかけているものの、それが実現するかどうかはまだわからない」とも語っており、まだ実現の確証はない模様。
それでも多くの国からその要望が上がってきているとも付け加えていて、とくにトヨタとにって重要市場である米国においてその要望はかなり強いと思われ(フォーミュラ・ドリフトにカローラスポーツで参戦している)、となると実現の可能性は比較的高いのかもしれません。
ヒュンダイ「i30 N」の存在は看過できない
加えて米国ではトヨタのライバルとも言える「ヒュンダイ」が、そのハイパフォーマンスブランドである”N”よりホットハッチ「i30 N」を発売したこともあり、トヨタは「黙ってはいられない」状態であることも容易に想像でき、もしかすると思ったよりも早く「カローラスポーツのGRバージョン」を目にできる可能性も。
実際のところ多田氏はヒュンダイi30を例に挙げ、しかも「i30だけではなく、多くのメーカーがそこに参入している」とも指摘。
すでにスポーツカーの価格が高くなりすぎてしまい(新型スープラは700万円とも言われる)、よって手に入りやすいスポーツカーとなると「大量にベースモデルが売れるハッチバックのスポーツバージョン」ということになり、スポーツイメージを強化したいトヨタとしてはここを攻めたいのかもしれません。
「ヤリス」とはどう棲み分ける?
ただ、トヨタは「ヴィッツ」の名称を廃止してほかの国と同じ「ヤリス」に統一し、さらにはWRCイメージを活用してヤリスおよび「GRヤリス(現GRヴィッツ)」「ヤリスGRMN」の価値を高めたいのだと思われ、となるとそれと競合する「カローラのGR版」はちょっと難しい、と考えたり(ヤリスとは別に、カローラスポーツが参戦するモータースポーツカテゴリを先に確保する必要があるのかも)。
しかしながらゴルフGTIやフォード・フォーカスといった競合と戦うには「ヤリス」ではポテンシャルが不足しているとも考えられ、やはりここはカローラスポーツをベースにした「GRモデル」を発売してほしいところでもありますね(これが実現すれば、出力は250-300馬力とも言われ、非常に楽しそうなクルマになりそう)。