>VW(フォルクスワーゲン/Volkswagen)

フォルクスワーゲンがついに全米熱望の「ピックアップトラック」投入か。北米で「もっとも売れている」セグメントへと参入、起死回生の一発を狙う

フォルクスワーゲン ゴルフのエンブレム
Life in the FAST LANE.

| ついにVWがピックアップトラック市場に殴り込み |

むしろ今まで参入していかったことのほうが「ナゾ」である

近年、大規模な構造改革や北米市場での苦戦が報じられているフォルクスワーゲン(VW)。

しかし、北米事業の反転攻勢に向けた「最大の目玉」となる計画が報じられ、ロイター(Reuters)の報道によると、フォルクスワーゲンはアメリカ市場向けに自社初となる本格的なピックアップトラックの投入を計画している、とのこと。

長年ウワサされつつもコンセプトカーの発表にとどまっていた”夢のプロジェクト”が、いよいよ現実味を帯びてきたというわけですね。

この記事の要約

  • 米国生産のピックアップトラック導入を本格検討:ロイター報道によると、VWは北米戦略の大幅見直しの一環として2020年代末までの発売を目指す。
  • 生産拠点はテネシー州チャタヌーガ工場が最有力:大型SUV「アトラス」などを生産する拠点での製造が浮上し、北米市場の需要に直結した現地生産へ移行。
  • コンパクト〜中型(ミッドサイズ)セグメントが本命:フォード「マーベリック」やトヨタ「タコマ」がしのぎを削る超人気市場をターゲットに据える可能性大。

なぜ今ピックアップなのか?北米市場の攻防とVWの狙い

アメリカの自動車市場において、ピックアップトラックは「作業車」「商用車」ではなく、ライフスタイルを象徴する圧倒的な売れ筋カテゴリーであることがよく知られています。

VWはグローバル市場(欧州や南米など)において中型トラック「アマロック(Amarok)」を展開しているものの、高額な関税(いわゆるチキンタックス)や現地生産のハードルから、これまでアメリカ本土でのトラック導入が見送られてきたのもまた事実。

しかし今回の北米戦略改定では、需要が根強いトラック&SUVカテゴリーへのシフトを強め、高収益モデルによって北米事業の収益性を劇的に改善させる狙いがあるというわけですね。

フォルクスワーゲン アトラス Taooakコンセプト(ピックアップトラック)

Image:Volkswagen

想定されるスペック・開発アプローチ

ただしVWがフルサイズトラック(フォード F-150やシボレー シルバラード等)という競争厳しい市場に直接参入する可能性は低いと見られ、現実的なターゲットはフォード「マーベリック」のようなコンパクトサイズ、あるいはトヨタ「タコマ」やホンダ「リッジライン」が君臨する「ミッドサイズ(中型)セグメント」。

予想される主要スペック・開発シナリオ

項目予想仕様・開発アプローチ
想定サイズコンパクト〜ミッドサイズ(中型)ピックアップ
生産拠点テネシー州チャタヌーガ工場(Atlas等を生産中)
構造(プラットフォーム)モノコック構造(乗用車ベース) または フレーム構造(ラダーフレーム)
パワートレインガソリンターボ / プラグインハイブリッド(PHEV) / EV
発売目標時期2020年代末(2028〜2030年頃)
開発手法(提携)自社開発、またはアライアンスパートナー(フォード等)との共同開発

VWは過去に「アトラス タノアック(2018年)」や「タロック(2019年)」といったトラックのコンセプトカーを披露しており、これらで培った乗用車ライクな快適性とトラックの利便性を融合したアプローチが期待されます。

また、欧州向けアマロックで既にパートナーシップを結んでいる「フォード」との協業関係を活用し、開発コストを抑えつつ早期投入を図るシナリオも十分に考えられ、「トラックの投入によって」北米市場での存在感を大きく向上させることができる可能性を秘めています。

フォルクスワーゲン アトラス タロック コンセプト(ピックアップトラック)

Image:Volkswagen

知っておきたい関連情報:オフロードブランド「スカウト(Scout)」との関係性

VWグループのトラック戦略を語る上で欠かせないのが、グループ傘下の新ブランド「スカウト・モータース(Scout Motors)」の存在で・・・。

  • スカウト(Scout):伝統の名車を完全電動&レンジエクステンダー(EREV)で復活させた、本格オフロード&SUV/トラック専門ブランド。サウスカロライナ工場で生産予定。
  • VWブランドの新型トラック:チャタヌーガ工場で生産され、よりシティユースや日常使いに適した乗用車寄りのピックアップになると予想される。

ハードコアな電動オフローダーである「スカウト」と、普段使いしやすく洗練された「VWブランドのピックアップ」という明確な役割分担(棲み分け)を行うことで、VWグループ全体で北米トラック市場のあらゆる層を網羅するマルチブランド戦略を描いていると分析でき、両者が奏功するならば、フォルクスワーゲンは北米市場において大きくその存在感を増すことが予想されます。

Scout-EV (5)

Image:Scout

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結論:噂から現実へ。VWの逆転劇を象徴する一手に

長年にわたりファンから望まれながらも実現しなかった「フォルクスワーゲンのアメリカ向けピックアップトラック」。

電動化の踊り場や世界的なコストカットなど厳しい局面に立たされているVWですが、本場アメリカのトラック市場への参入は、ブランドの存在感を再び高める強力な起爆剤となるはずで、2020年代末と言われる登場に向け、今後徐々に公開されてゆくであろう情報に期待したいと思います。

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参照:Reuters

->VW(フォルクスワーゲン/Volkswagen)
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