| F430ではなく430スクーデリアではないとダメ? |
先日、マニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノ(MAT)が公表した「ランチア・ストラトス」の復活計画ですが、プロジェクト名は「ニュー・ストラトス(New Stratos)となる模様。
価格は500000ユーロ(6632万円)からとされているものの、これには「ベースとなるフェラーリ430スクーデリア」が含まれず、このニュー・ストラトスへ改造するためのドナーとして別途430スクーデリアを手配する必要がある、とのこと。
稀少な430スクーデリアのホイールベースを短縮
ただでさえ25台限定と「敷居の高い」ニュー・ストラトスですが、さらに希少な「430スクーデリア」を用意しなくてはならないという二重のハードルがあり、たとえば日本だと430スクーデリアの中古車は11台登録されているものの、その価格は2180-2380万円、とかなり高価。
マニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノでは、この希少な430スクーデリアのフレームをカットしホイールベースを20センチ詰め、専用エキゾーストシステムの装着にて430スクーデリアの503馬力から533馬力へとパワーアップ。
なお、追加費用を支払えば600馬力までのチューンが可能、とのこと。
もともと、この「ニュー・ストラトス」は2010年に(当時現役だった)フェラーリ430スクーデリアベースにて製作されて発売が計画されていたものですが、そこから8年経過した今でも「430ベース」ということは(458や488をベースにしていないという点で)当時からエンジニアリング的には進歩していないということに。
総額だとやはり9000万円くらいになり、その価格があればベースモデルはなくとも「ワンオフ」でシャシーを作れそうなものではあるものの、そうなると(各種安全基準など)法規の問題をクリアできなかったり、という事情があるのでしょうね。
今回「ランチア」の名称は使用しておらず、それはランチアの許可が得られなかったためだと思われ、しかしこのデザイン(オリジナルのランチア・ストラトスはガンディーニ、ニュー・ストラトスはピニンファリーナ)についてもランチアから何か言われる可能性がありそうで、今回もまた「立ち消え」にならないことを願うばかりです。