ディーラーが修理費用をケチり、かつ偽ったことが問題だった
アメリカはアーカンサスにて、フェラーリF430を購入した男性が6億4000万円もの賠償金をゲットした、との報道。
これによると、アーカンサス在住のハーミッド・アデリ氏は2016年、(当時)10年落ちのフェラーリF430をメルセデス・ベンツディーラーにて購入。
その際メルセデス・ベンツディーラーはテキサスにあるフェラーリの正規ディーラーへとF430を運で車両のチェックを行い、そこでエキゾーストマニフォールドなどいくつかの修理箇所を指摘されたにも関わらず修理を行うことはなく、かつアデリ氏に対しては「修理する必要のない、素晴らしいコンディション」と偽って販売することに。
当然、納車後に修理が必要な状況が明るみに
そしてアデリ氏はメルセデス・ベンツディーラーから詳細の説明を受けることなく、現車確認も行わないまま、このフェラーリF430の代金1000万円を支払って納車を受けることに。
アデリ氏は納車後に「排ガスの匂いがきつい」ことに気づき、それはガレージの中から家の中に侵入して立ち込めてしまうほど。
そこでは彼はフェラーリF430をカーショップへ持ち込んで調べることになりますが、「エキゾーストマニフォールドの漏れのほか、いくつかの修理の必要がある」のを知ることになります。
そこでアデリ氏はメルセデス・ベンツディーラーへと行って事情の説明を求め、そこで「10年落ちのクルマには起こりうること」という回答を受けるものの、これに納得できず「修理が必要であれば、それについての事前説明があってしかるべき。修理の必要はないと聞かされた」と主張。
これに対しメルセデス・ベンツディーラーは「クルマは現状渡しなので、修理の責任はアデリ氏にある」とはねつけて真っ向から対決することになり、ここでアデリ氏は訴訟を起こすことに。
そして紆余曲折を経たのち、裁判所はアデリ氏の主張を認めて「ダメージに対する補償」として75万円、訴訟費用として150万円、そして懲罰的意味合いも含めてメルセデス・ベンツディーラーに6億4000万円お支払いを命じるという驚きの判決を下していますが、アメリカではよく「懲罰」として異常な金額の支払いを求めることがあるようですね。
排気漏れはたしかに「良くあること」で、大抵の場合はさほど修理が難しくはなく、よって修理して販売するか、もしくは修理しなくとも「修理の必要がある」ことを事前に示して販売すれば問題にはならなかったと思われ、今回そのメルセデス・ベンツディーラーとしては「ちょっとケチった」がために大きな出費を余儀なくされたということになります。
VIA:Automotive Newsあ