| フェラーリに残されたフロンティアはもう4ドアサルーンしか無い |
もしもフェラーリが4ドアセダンを作ったら?というコンセプトのもの、CGデザイナーであるHosein Soleimani氏が一連のレンダリングを公開。
フェラーリは過去に4シーターを製造したことはあっても「4ドア」を発売したことはなく、つまり今回のレンダリングはかなり挑戦的な作品だとも言えますね。
なお、フェラーリは2021年あたりに、「初の」4ドア(5ドア)を持つSUV「プロサングエ(正式な車名ではない)」を発売することになりますが、このプロサングエについて思いを馳せるたび、ぼくは前フェラーリCEO、故セルジオ・マルキオンネ氏が「もしSUVを発売するとでも言い出したら、自分を撃ち殺してくれて構わない」と言っていたことを思い出します。
加えて同氏は(何があったのかは定かではありませんが)その後SUVを発売すると明言し、それまで4ドアは絶対に作らないとしていた発言を正当化するかのように、「後ろのドアが(隠されていて)見えなければ、それは4ドアではない」とコメント。
つまりトヨタCR-Vのように後部ドアのハンドルがピラーにインテグレートされているような状態を指しているのだと思いますが、一休さんもびっくりの「とんち」ですね。
フェラーリは「GT」ジャンルを強化
なお、フェラーリは新しい中期計画を公開していて、それによると通常販売モデルのラインナップを「GT」と「スポーツ」とに分けることを公表。
「スポーツ」はもちろんF8トリブート/F8スパイダーやSF90ストラダーレ、812スーパーファスト/812GTSで構成され、「GT」だとポルトフィーノ、GTC4ルッソが含まれます。
そしておそらくは「プロサングエ」もGTに属することになるかと思われますが、そこで考えるのが「どうせならGTシリーズに4ドアサルーンを追加したらいいのに」。
フェラーリの顧客であれば高級サルーンを個人なり法人なりにて所有していることが多いと思われ、であれば高級サルーンを発売すればけっこうそういった需要を取り入れることができそう。
フェラーリが「スーパースポーツのみ」に固執している状況であればまだしも、現在はGTC4ルッソという「ワゴン」もあり、しかも今後SUVが登場するのであれば、「いっそフルラインアップを目指してもいいんじゃないか」と考えるわけです。
今回のレンダリングは「フェラーリらしい」デザイン要素を兼ね備えていて、4ドアサルーンといえど「フェラーリ」の名に恥じないエレガントさを持っているようで、このスタイルだとフェラーリが4ドアを発売したとしても異議を唱える人は少ないかもしれません。