| 非公式とは思えない、圧倒的な完成度 |
グラフィックアーティスト、 Murray Sharp氏が公開したフェラーリのコンセプトカー「スタローン」。
もちろんフェラーリのオフィシャルではないものの、ある意味では「フェラーリ公式以上」の出来を持っています。
このスタローンについて、具体的な年式については言及されていあmせんが、「ラ・フェラーリ後継」としてコンセプトが練られており、ここでその”フェラーリ・スタローン”を見てみましょう。
フェラーリ・スタローンはこんな外観を持っている
なお、スタローン(STALLONE)とは種馬という意味で、フェラーリのエンブレム「馬」とのつながりはあるものの、イタリア語だとクルマは「女性名詞」であるためちょっとした違和感も。
ただ、カッコイイのでそんなことは気にしなくていいのだと思います。
そしてまず、この素晴らしいレンダリングの作成者であるマレー・シャープ氏は過去のフェラーリを研究。
クラシックフェラーリの持つ芸術品のような美しさ、そしてF40が持つ妥協なき走りへの追求を今回のレンダリングに反映させようということですね。
そしてこちらがフェラーリ・スタローン。
誰がどう見てもフェラーリだと判別できるデザインを持っています。
ボディカラーはロッソ、ホイールは伝統の5スポーク、そしてインテリアはタンレザーという「典型的なフェラーリ」。
ノーズが尖っている部分、ティアドロップ形状を持つキャビンはラ・フェラーリ譲りですね。
フロントバンパー中央のブラック部分に採用される「粗密な」穴はSF90ストラダーレ、ローマなど最新のフェラーリに採用されるもの。
フェラーリは伝統的に、フロントサイドウインカーをフロントフェンダーに取り付ける傾向にありますが、このスタローンではポルシェ911のようなデザインにてフロントバンパー内にインテグレート。
フロントフェンダー後端のウイングレットっぽい構造、そしてドアパネルやリアフェンダーの造形もラフェラーリを思わせる部分ですね(ラフェラーリのフロントフェンダーはウイングレットのように見えるだけで形状そのものはウイングレットではない)。
リアもやはりフェラーリ的。
エキゾーストパイプは「上方排気」を採用していて、これはフェラーリとしては「初」となりそう。
リアには488ピスタで採用されたデザインエレメントも見られます。
上から見るとさらにラ・フェラーリ的。
フェラーリ「スタローン」のディティールはこうなっている
このフェラーリ・スタローンの随所にはこだわりのディティールが見られるのも一つの特徴。
見れば見るほど「こだわり」が感じられるということですが、まずこちらはドアミラーの代わりのリアカメラ。
繊細かつシャープな作りを持つエンジンフード。
ラ・フェラーリのデザインを踏襲していますが、エンジンのヘッドカバー同様、「未来っぽい」デザインへと変更されています。
テールランプは完全な円ではなく、上部がカットされた形状。
エキゾーストパイプの内部も美しくデザイン。
この上方排気については、エキゾーストシステム全体の重量を抑えることができるという利点を持ち、さらにはリアエンドのデザインに自由性が出るため、エアロダイナミクスの改善も期待できます。
ホイールはセンターロック。
フェラーリは限定スペシャルモデルを除くとセンターロックホイールを採用していないように思われますが、このスタローンはラ・フェラーリの後継ということで、ちゃんとセンターロックホイールを持っているということになりますね。
ヘッドライトは現在のフェラーリにはない「レーザー」。
ただし、フェラーリのような速いクルマにこそ、より遠くを見渡すことができるレーザーライトが必要なのかもしれません。
Source: Murray Sharp / Behance