| あるところにはこれだけのコレクションが集中している |
オークションハウス、RMサザビーズが10月に開催予定を予定している競売がちょっとした話題に。
これは詐欺罪に問われている会社経営者が所有していたコレクションが押収された後に処分されるもので、その数はおよそ240台以上だと報じられています。
報道によると、この会社経営者の名はナヒブ・カーンといい、インターロジック・アウトソーシング社のCEOを務めていた、とのこと。
いわゆる支払い代行を業務としていたようですが、不正送金、そして顧客の資金を横領したとして訴訟を起こされており(最低でも140億円くらい)、その支払に窮して会社が倒産し、ナヒブ・カーンの資産を差し押さえた一部が今回出品されるという流れとなっています。
そのコレクションの内容は世界有数
今回押収されたコレクションの売却代金は債権者救済に充てられるとのことですが、所有していたクルマはレアもの揃い。
クラシックカーからレーシングカー、そして近代のクルマにまで蒐集対象が及んでおり、画像を見る限りではコンディションも優れるようです。
その内容を見てみると、フォードGTヘリテージ(2006年/343台のみが生産)、メルセデス・ベンツ300SLガルウイング(1955年/最初のオーナーはフェラーリF1チームのドライバー)、シェルビーGT350H(1966年/ハーツレンタカーが貸し出した”レンタレーサー”)、ジャガーEタイプ・ライトウエイト(1963年の復刻版)といった面々も。
とくに、このジャガーEタイプは「1963年当時の技術を使用して」ジャガーが製造した”新車”であり、大変に高い価値を持つものと思われます。
そのほかだとアストンマーティンDB5(1964年)、トヨタ2000GT(1967年)、フェラーリ225Sベルリネッタ(1952年)、クーパー・ジャガーT38 Mk II(1955年)、アルファロメオTZ3ストラダーレ・ザガート(2010年)、ランボルギーニ・ミウラP400(1969年)、ジャガーXJ220(1993年)といったクルマもあり、これらを売ればすぐに負債を返すことができそうだ、という内容ですね。
そのほかだと工具やパーツ、雑貨類も大量に出品されることになり、ツールキャビネットやガレージ用家具、ガスポンプ、サイン、エンジン、ミニカー、ボート、バイク、自転車などなんでもござれ。
よくもこれだけのコレクションを集めたなといった印象ですが、「あるところにはある」ということですね。
ほかにはこんな「押収事例」も
こういった「押収されたクルマ」はちょっと縁起が良くないような気もしますが、さすがに悪いことをしてまで集めたクルマたちなので、”それなり”のモノも多く、オークションでは多くの注目を集めることも多いようです。
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VIA:RM Sotherby's, Autoweek, The Washington Times