スバルWRX STIにフェラーリ製V8エンジン（F136）を搭載！競技規則がNAに甘く「気筒数に制限がなく4.5リッターまでOK」なところに目をつけ実際にレースに参戦【動画】

｜　しかも前戯重量配分は50：50、もともとの4WDもそのままキープ　｜

デビューは4月の公式戦、おそらくは今シーズンを席巻するのは間違いない

さて、ときどき聞くのが「フェラーリやランボルギーニなど、スーパーカーのエンジンをスワップした」という話。

過去にはフェラーリのV8エンジンを積んだトヨタ86、ランボルギーニのV12エンジンへと換装したトヨタ・ハイエースなどが報じられていますが、今回紹介するのは「フェラーリ・カリフォルニアの4.3リッターV8エンジンをスバルWRX STIに詰め込んだ」という一台です。

フェラーリエンジン搭載のスバルWRX STIは重量配分50：50を維持

この「フェラーリのエンジンを積むスバルWRX STI」を作ったのはダートフィッシュ・ラリースクールの講師であるサム・アルバート氏。

ちょっと前から自身のYoutubeチャンネルにてそのスワップの様子を紹介していますが、重要なのは、このエンジンが「現行のフェラーリに積まれるV8”ツインターボ”ではなく自然吸気（NA）」だということ。

このエンジン（F136）は4.3リッターの排気量を持ち、F430、430スクーデリア、458イタリア、458スペチアーレに搭載されたことでも知られ、とりわけ抜群のサウンドを奏でることでも知られます。

今回公開されている動画は実際に車体にエンジンを搭載し、シャシーダイナモにてテストした後のシェイクダインの際に撮影されたものですが、おそらくはスクール所有と思われるコースを縦横無尽に走る姿が収められており、見事なサウンドはもちろん、その華麗なテクニックも必見の内容となっています。

なお、サム・アルバート氏は（もともとの4気筒から）V8へのスワップに際してもスバルのシンメトリカル4WDを維持することに成功しており、前後重量配分についても50：50を達成している、とのこと。

このフェラーリエンジン搭載のスバルWRX STIは実際に競技にも参加予定

サム・アルバート氏はたんなる「お遊び」でスバルWRX STIにフェラーリ製のV8エンジンを積んだのではなく、その目的は「競技に勝つため」だといい、このクルマにてアメリカンラリー協会（ARA）公認のレースに参戦する、と語っています。

「公認競技」に参加するとなるとレギュレーションは大丈夫なのか？と思ったりしますが、実はその点もしっかり考えられていて、自然吸気エンジンの制約が少ないことに目をつけ、「気筒数が制限されない」「排気量4.5リッターまでOK」という規則に従ってこのエンジンを選び、その結果として483馬力という高い戦闘力を発揮することに。※今年4月にワシントン州で開催されるオリンパスラリーで競技デビューを飾る予定

もちろん冷却系も一新されることになって水温や油温も安定しており、重量バランスがもともとのWRX STIと同じなのでハンドリングに大きな変化はないそうですが、トルクの出方やコントロール性が格段に向上している、とのこと。

今後の予定としてはファイナルドライブ比を3.9から5.44に変更することを検討中であり、これはもうちょっと走らせた後に決めることになるだろう、とも語っています。

SDCC（スバル・ドライバーズ・コントロール・センター・ディファレンシャル）は常にロックを選択するとも語っていますが、今回の動画では「アンロック」状態であったようですね。

フェラーリ製V8エンジンを搭載したスバルWRX STIを製作し、ダートを走る動画はこちら

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参照：Sam Albert Rally