Image:Ferrari
| アルカンターラは軽量で滑りにくく、スポーツカーの内装素材としても最適である |
加えて最新世代のアルカンターラは「より持続可能性が高い」エコな素材に
さて、フェラーリが近年のインテリアオプションにおいて「人気」が拡大しつつあるアルカンターラについてのコンテンツを公開。
フェラーリはローマの登場以後、2年の歳月をかけて12色の新しいレザーカラーとともに12色のアルカンターラを開発し導入したそうですが、興味深いことにフェラーリは「フェラーリの新車オーダーは、場合によっては(選択肢が多いので)かなりハードになる場合がある」「満足度をもっとも左右するのがインテリアである」と述べています。
つまりフェラーリはインテリアを「非常に重要」だと捉えており、そのために「購入者が困ってしまうくらい」の選択肢を用意している、ということになりそうですね。
アルカンターラはフェラーリにとって「最適な特質」を備える
この”アルカンターラ”はイタリアのアルカンターラ社が商標権をもつスウェード調の合成素材であり、現代では高級車やスポーツカーはじめ幅広いモデルに採用される素材です。
もともとは日本人の科学者である岡本三宣氏によって開発され、これを製造・販売するために東レとイタリアのアニッチ社との合弁によって作られたのが「アルカンターラ社(当時はイガントという社名だった)」で、レザーに比較して「滑りにくく、軽量で、均一な質感を広い面積で再現できる」ことからますます採用が広がっています。
加えて通気性があるなど快適性にも貢献し、さらには(フェラーリではまだ導入されていないようですが)レーザーなどで圧力をかけることによって様々な文様を再現でき、芸術的な観点からも非常に有用な素材だと見られているわけですね。
フェラーリも例に漏れず、近年アルカンターラの選択肢を拡大する傾向にありますが、昨年にはこれら「追加の12色」がすべてのモデルにて選択できるようになったといい、この12色はアマルフィの海岸、コモ湖、アルプス、サルディーニャの美しい海などイタリアの景勝地をイメージしたもので、これらを選ぶオーナーは「よりフェラーリの母国であるイタリア」との密接な関わりを持つことが可能となります。
アルカンターラも「エコ」の時代
そして今回フェラーリが「カラーの追加」とともにアナウンスしたのが「組成の68%がリサイクルポリエステルで構成され、よりエコになった」という事実。
つまりは持続可能性が向上したということになりますが、このアルカンターラはシートはもちろんダッシュボード、ドアインナーパネル、センターコンソールほか様々な(レザーが使用されている部位に代わって)部所に使用でき、これによってレザーでは実現し得なかった雰囲気を演出できるわけですね。
そしてこのアルカンターラは、もちろんレザーと組み合わせることも、ほかのカラーのアルカンターラと組み合わせることも、あるいは様々なカラーのステッチと組み合わせることも可能となっており、レザーどうしの組み合わせでは実現できなかったような「質感」「光沢」「手触り」といったコントラストの実現も可能となることに。※ちなみにぼくは自分の296GTBのデイトナシートのストライプほかにアルカンターラを選択している
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そして上述の通り「迷ってしまうほど」の選択肢が存在するのがフェラーリのインテリアとなりますが、フェラーリは顧客のために"最適な色の組み合わせに関するガイダンス"を提供しているほか、顧客はオンラインによる「本社スタッフによるアドバイス」を受けることも可能となっており、こういった発注プロセスもまたフェラーリを注文する楽しみだとも考えられます。
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