Image:Ferrari
| フェラーリF40は様々な意味において「特別」なクルマであった |
今見るとこのフェラーリF40の初期デザインスケッチは「レトロ」である
さて、フェラーリが公式Facebookページにて「F40開発時のデザインスケッチ」を公開。
これらの画像はいささか衝撃的で、あまりにレトロといった印象も受けますが、フェラーリのスペチアーレの中ではF40のみが特殊なデザインを持っているともぼくは考えていて、というのも「F40のみがF1マシンとの共通性を持たないように見えるから」。
ただしその理由はF40が発売された当時(1987年)は「F1と市販車とをマーケティング上にて強く関連付けていなかったため」なのかもしれません(1991年にルカ・ディ・モンテゼーモロがフェラーリCEOに就任した後、急速に市販車とF1とのデザイン的/技術的関連性が強まっている)。
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そのイメージは288GTO「エボルツィオーネ」
もともとF40は288GTO(1984年)の後継モデルとして発売されていますが、288GTO(正式には288をつけずに単に”GTO”)そのものはモータースポーツ参戦のためのホモロゲーション取得用モデル。
なお、このときまでフェラーリは「ハードコアモデルの需要はさほど大きくないだろう」と考えていたものの、実際に発売してみると(認証取得のための)200台をはるかに超える272台の注文が集まり、ここでフェラーリははじめて「これは大きなビジネスになる」と認識したのだと言われています。
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かくしてフェラーリは288GTO譲りの2.9リッターV8ターボエンジンを活用してF40を発売するわけですが、このF40は350~400台の生産予定に対し多数の注文が舞い込んだため、結果的に1,311台を生産することになり、フェラーリの読みどおりに「ハードコアモデルを求める人は相当数いた」ということが証明されています。
そして今回フェラーリが公開したデザインスケッチを見ると、わずか5台しか生産されなかったレーシングカー「288GTO エボルツィオーネ」をモチーフにしているということがわかり、たしかにフロントは(NACAダクトまで含めて)288GTO エボルツィオーネ(下の画像)風。
ちなみにデザインスケッチではフロントグリルに相当する部分に「横方向のスラット」が見えますが、これは当時のフェラーリのロードカーのフロントグリルに同様の意匠が用いられていたことを考慮したためなのかもしれません。
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さらに驚かされるのはリアセクションであり、なんと「二段ウイング」が見られます。
しかしながら全体の雰囲気もやはり288GTO エボルツィオーネの雰囲気に近いようですね。
なお、このデザインスケッチが「どういった経緯を経て」市販バージョンのフェラーリF40へとリスタイリングされることになったのかは今回フェラーリによって語られず、よってその流れは全くの「ナゾ」ではありますが、追々そのあたりの秘話も明かしてほしいところでもありますね。
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