
| どうやらこれは単なるウワサや希望ではなく、本当に進行中のプロジェクトでもあるようだ |
やはりルイス・ハミルトンは特別扱いである
さて、ルイス・ハミルトンがスクーデリア・フェラーリへと加入した後、チームそしてF1マシンにもうまく馴染んでいるようで、先に開催された上海グランプリでは「チームのため」シャルル・ルクレールにポジションを譲るという模範的な行動も見せています。
そして今回報じられているのが「ルイス・ハミルトンが開発に関わった特別モデルがリリースされる可能性」。
これについては、どうやらウワサにとどまらず、本当に「限定モデルとして」登場する可能性が高まっています。
-
-
フェラーリは中国GPにて「歴史上初の」ダブル失格。原因は「重量」と「スキッドブロック」、2023年のアメリカGPでもスキッドブロックを理由に失格の裁定が下っている
| あまりに厳しい判断ではあるが、F1の公平性や厳格性を保つには「失格」しかないのだろう | フェラーリにはここからの巻き返しを期待したい さて、フェラーリは先に開催された中国グランプリにて「まさかの ...
続きを見る
ルイス・ハミルトンが開発に参加した「F44」が登場か
ルイス・ハミルトンがスクーデリア・フェラーリに加入した際、シャルル・ルクレールのデイトナSP3のような「ワンオフのリバリーを持つ」モデルが(ルイス・ハミルトンのために)作られるのではないかという話が出たものの、しかし今回報じられているのは「フェラーリの新しい限定モデルの開発に加わり、そのスーパーカー(あるいはハイパーカー)がF44として市販される」という可能性。
複数メディアが報じたところによると、7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、現在フェラーリと共に「F40トリビュートモデル」である「F44」の開発に取り組んでいるとされ、もちろん「F44」というネーミングは、伝説のスーパーカーF40と、ハミルトンのカーナンバー「44」にちなんでいます。
そしてルイス・ハミルトンがスクーデリア・フェラーリに「初出勤」した日に公開された最初の公式フォトでは(ハミルトンの後ろに)F40が写っており、ここで話の「つながり」が見えてくるわけですね。
Benvenuto, Lewis! pic.twitter.com/VR3J1jFmQk
— Scuderia Ferrari HP (@ScuderiaFerrari) January 20, 2025
そしてルイス・ハミルトンはオーストラリアGPで以下のように語っており、実際に「F44」プロジェクトが進行しているということを伺わせます。
「僕が本当にやりたいことの一つは、フェラーリのデザインに関わることだ。F40をベースにしたF44を作りたい。そして、それにはHパターンのシフト(マニュアル・トランスミッション)を搭載するつもりだ。これが、僕が今後数年間取り組むことになるプロジェクトだ。」
この発言により、F44は単なるファンタジーではなく、実際に進行中のプロジェクトであることが明らかになっていますが、これは「サラリと報じられた割に」とんでもないニュースでもあり、これが実現したならば、F44はフェラーリの限定モデルの中では「ずばぬけて高い価値」を誇ることになるのかも。
そしてこの話の信頼性を高めているのが「新しいイコーナ(ICONA)シリーズはF40のオマージュモデル」という以前の報道であり、ここにすべての「点と点」が結びついたわけですね。
First 44 days with the team pic.twitter.com/un14M2lTuq
— Scuderia Ferrari HP (@ScuderiaFerrari) February 14, 2025
フェラーリ「F44」はどんなクルマに?
もちろん現時点ではこのF44についてフェラーリからアナウンスがなされたわけではなく、よって何もかもがナゾのままではありますが、ICONAシリーズから登場するというのは「ありうる」話で、このICONAはその名(アイコンの意味)が示す通り、フェラーリのアイコニックなクルマを現代に甦らせるという「コレクター向けの限定シリーズ」です。
-
-
フェラーリの最新イコーナ「SP4」はF40のオマージュというウワサ。それが「デザイン」なのか「構造」なのか「思想」なのかは不明なるも期待大
| フェラーリは「イコーナ」において過去の伝説を想起させるクルマをリリースしている | そしてこれまでフェラーリは期待を裏切ったことはない さて、フェラーリはラフェラーリやF80のような創立何周年記念 ...
続きを見る
過去にはモンツァSP1、モンツァSP2、デイトナSP4が登場し、しかしこれらはいずれか単独のモデルへのオマージュではなく、フェラーリの過去の名車の持ついくつかの特徴を「再解釈し」一つのクルマへと反映させたもの。
しかしF44はこれらとは異なり、「F40」という固有のモデルをフィーチャーすることとなり、もしかすると「これまでのV12」ではなくICONAシリーズ初の「(F40がそうであったように)V8ツインターボ」を搭載することとなるのかもしれません。※ラフェラーリベースで、しかしハイブリッドシステムが取り除かれることでピュアさを追求するという話もある
This is aura. pic.twitter.com/23490CtCIv
— Scuderia Ferrari HP (@ScuderiaFerrari) February 19, 2025
おそらくそのルックスもF40を強く意識したものとなると考えられ、しかしフェラーリは単なる「リバイバル」をよしとせず、ICONAシリーズのコンセプトのひとつは「最新の技術を使用すること」なので、「まんまF40」ではなく、F44はF40の思想を汲んだ「最新鋭のクルマ」として登場するのだと考えて良さそうですね(ただ、デイトナSP3のように、リトラクタブルヘッドライトを連想させる機能やデザインは必ず盛り込んでほしいところである)。
そしてルイス・ハミルトンが本格的に開発に関与するならば、F44は単なる限定車ではなく、ハミルトンドライビングスタイルや哲学が反映された「ドライバーズカー」となる可能性が高く、これまでのフェラーリの限定モデルのように「ガレージにしまっておくよりも」自身でステアリングホイールを握って積極的にドライブしたくなるクルマになるのかも。
今回の話は「驚き」でしかなく、そしてルイス・ハミルトンがそれだけ「特別扱い」であるということもわかりますが(フィオラノ・サーキット脇にある、故エンツォ・フェラーリの住居を提供されたのはミハエル・シューマッハ以来だとされている)、もともとルイス・ハミルトンは「自身の嗜好を反映させたモデルを作りたい」という意向が強く、過去にはメルセデスAMGがMVアグスタを買収した際には「自身の名を関したモデルを開発したい」と述べ、実際にそれを実現させたことも。
さらに(ジャンルは異なれど)ディオールにて自身が携わったコレクションを発表するなど、なにかとクリエイティビティを発揮したい人物なのでしょうね。
参考までに、フェラーリは過去に「F40の要素を盛り込んだ」SP38デボラなるワンオフモデル(488GTBベース)を発表したことがあり、これは顧客の要望によって作られた「フオーリ・セリエ(シリーズ外)」シリーズの一台なので、また「異なる世界線上」にあるクルマだと考えるのが妥当だと思われます。
合わせて読みたい、フェラーリ関連投稿
-
-
ルイス・ハミルトンがディオールのアンバサダーに就任、初のコレクションを発表。ディオール属するLVMHにはルイ・ヴィトン、ブルガリ、ウブロやベルルッティも収まりこれらとのコラボも期待
Image:Dior | おそらくF1引退後、ルイス・ハミルトンの名は今以上に各方面で聞かれることになるだろう | ディオール属するLVMHはモータースポーツとの強いつながりを求めている さて、ルイス ...
続きを見る
-
-
フェラーリが自らF40を語る!「高級感など微塵も存在しません」「乗りこなすには昔ながらの技術と筋力が必要です」「極めて静粛性が低く乗り心地が硬いです」
| ここまで割り切った設計を持つスーパーカーは世界広しといえど他にないだろう | スーパーカー史上、フェラーリF40はもっともピュアでアナログな一台でもある さて、フェラーリF40は「もっとも象徴的な ...
続きを見る
-
-
フェラーリF40の初期デザインスケッチは実際の市販車とは似ても似つかないスタイルだった。そのイメージは288GTO エボルツィオーネ、それがなぜ変更されたのかは謎である
Image:Ferrari | フェラーリF40は様々な意味において「特別」なクルマであった | 今見るとこのフェラーリF40の初期デザインスケッチは「レトロ」である さて、フェラーリが公式Faceb ...
続きを見る
参照:CARBUZZ