オーストラリアのメディア「CarAdvice」によると、ランボルギーニは「第四のモデル」を計画している、とのこと。
つまりはウラカン、アヴェンタドール、登場予定のウルスに加わる新しいメンバーということになりますね。
ステファノ・ドメニカリ氏へのインタビューにて「第四のランボルギーニ」の話が出たようで、ドメニカリ氏いわく「GT、4シーターなど、過去のモデルが我々にアイデアを与えてくれる」としており、現在は様々な可能性を考えているものの、現実的なものは無い、という段階のようです。
ランボルギーニは現在ウラカンとアヴェンタドールというラインアップですが、これらは両方共「ミドシップ2シーター」のスーパースポーツ。
ここへ4人もしくは5人乗りのSUV「ウルス」が加わることになりますね。
一方フェラーリでは「カリフォルニア(オープンにもなるGT)」「488(V8ミドシップスーパースポーツ)」「812スーパーファスト(V12FRスーパースポーツ)」「GTC4ルッソ/GTC4ルッソT(V12/V8搭載の4人乗りライフスタイル系)」の4モデルを擁しています。
アストンマーティンは現在FRスポーツに加えサルーン(ラピード)、そしてSUVのDBXを投入する見込みで、マクラーレンはミドシップスーパースポーツに集中(過去にはワゴンの話も出ている)。
ランボルギーニとしては「第四の」追加モデルとしてフェラーリGTC4ルッソのような「4人乗りワゴン」とするのか、アストンマーティン「ラピード」のような4ドアセダンとなるのかは不明。
ただしランボルギーニは過去に4ドアセダン「エストーケ」をコンセプトモデルとして発表したことがあり、これを復活させる可能性も。
加えてミドシップスポーツの「4人乗り」も以前に開発中と伝えられており、世の中に存在する「4座スーパースポーツ」の需要を狙う可能性もあるかもしれません(ニッチですが、ランボルギーニからすると十分な市場規模があると思われる)。
はたまた「ミウラ」のような優雅なデザインを持つ車に対する需要が大きいということも「アステリオン」発表時にわかった、と当時のチーフデザイナーであるフィリッポ・ペリーニ氏が述べており、「ミウラ」復活もあるかも、と考えたりします。
ただ、ランボルギーニ創業時の目的が「快適なGTカーの製造」であり、そのコンセプトのとおりフェルッチョ・ランボルギーニ氏は400GT、ハラマ、エスパーダ、イスレロ、ウラッコ、と多くの4シーター(もしくは2+2)を発表しており、これを重視するとなるとセダンではなく「4座スーパースポーツ」となるのかもしれません。
いずれにせよ、ランボルギーニとて営利企業であることは間違いなく、「最小のラインアップ」で最大公約数を拾えるように効率化を考える必要があり、スーパーカーマーケットがまだ伸びると考えるのであれば「レトロなスーパースポーツ(前CEO、ステファン・ヴィンケルマン氏は”これ以上スーパーカーのマーケットは伸びない”と発言)」でしょうし、サルーン市場が伸びると踏めばエストーケ、4座GTに需要があるとなると4シータースポーツカーという選択肢になるのでしょうね。
ランボルギーニ「トスカ」がテスト中。アヴェンタドールをハイブリッド化
ランボルギーニCEO、ドメニカリ氏語る。「エストーケもありかもしれん」
ランボルギーニ・ミュージアムにて、ミウラ、カウンタック他クラシックモデルを画像にて
ランボルギーニ・ミュージアムにて。悲運のエストーケを画像で紹介
かなり以前より噂されている、ランボルギーニの「4座スポーツカー」。
アヴェンタドール発表後にもその噂が流れ、後部に小さなドアを備える4シーターモデルが登場か、と言われたことがありますが、今回X-TOMIデザインがそれを(アヴェンタドールSをベースに)CGにて作成。
ランボルギーニは「ミウラ」「カウンタック」のインパクトがあまりに強いものの、V12モデルにおいても400GT、イスレロ、ハラマ、エスパーダ、V8モデルにおいてはウラッコ、シルエット、ジャルパなど継続的に4人乗りモデルを製造しており、比較的4人乗りの車を多く発売しています(比率的には半分近い)。
4座スポーツカーの需要はさほど大きくなく、ウルス発売が決定された今はその必要性すらないかもしれませんが、やはりランボルギーニの4座スーパースポーツを見てみたい気はしますね。
一方フェラーリは「FF」をラインアップしていますが、フェラーリはサルーンやSUVを作らないので、FFの存在意義は大きいのだと思います。
ランボルギーニが電動ハイパーカーを開発中、とのウワサ。
ポルシェの開発するミッションEVコンセプトのパワートレーンとプラットフォームを活用すると報じられています。
なお「ハイブリッド」ハイパーカーだとポルシェ918スパイダーのハイブリッドシステムを使用した「アステリオン」を発表しており、しかし今回はハイブリッドではなく「ピュアEV」ではないか、とのこと。
ドイツのメディアによるとランボルギーニ内でそのエレクトリックハイパーカーは「Vitora」と呼ばれ、システム合計800馬力で0-100キロ加速2.5秒、最高時速は300キロ、ミッションEV同様にファスト・チャージシステムを備える、とのこと。
もしこの「Vitora」が市販化されたとしても限定モデルになるとのことですが、エレクトリックハイパーカーしかも限定モデルを自社のみで開発するのはコスト的に不可能に近いと考えられ、しかし今回ランボルギーニにとってはグループ内のシナジー効果による恩恵を受けることになりますね。
ただしポルシェのミッションEV市販化は2020年とされ、となるとランボルギーニのハイパーEVが登場するとしてもその後になるのは間違い無さそうです。
なおランボルギーニの前CEO、ステファン・ヴィンケルマン氏はEVやハイブリッドには(重量の面で)あまり積極的ではなく、しかし現CEOのステファノ・ドメニカリ氏は比較的積極的なのかもしれません。
関連投稿:ランボルギーニ社「現在のEV技術では要求されるパフォーマンスを満たせない」
ポルシェは「ミッションEVコンセプト」の市販化に向けて積極的に動いていますが、同じグループのランボルギーニでは「現在のバッテリー技術では、ランボルギーニのDNAたるパフォーマンスにおける要件を満たすのが難しい」とし、EVは当面の開発計画に入っていない、とのこと。
同じ理由でアウディが一時e-tronの開発をストップしていましたが、ある程度のパフォーマンスを発揮させるには(現代の技術では)それなりのバッテリーが必要で、そうなると車が重くなったり高価になりすぎたり、とガソリンエンジンに対するメリットが失われるのでしょうね。
ステファン・ヴィンケルマン氏いわく「もしSUVにおいて、EVがガソリン車と同じ性能と価格で実現できるならGOだが、実際は違う」としており、さらにスポーツカーにおいては「重量」がさらに問題になる、と指摘しています。
EVにおけるバッテリー技術は意外と進まず、プロセッサのような「ムーアの法則」が適用されないのが実情。
さらには価格もなかなか下がらず、ときどきベンチャーが「現在のものよりも高効率なバッテリーシステムを開発した」という報道が出てきますが、実際には普及しないものまた現実。
EVの普及はかなりのところにまで来ていると思いますが、ここからは価格的ブレイクスルーがないと先に進まないとも思われ、しばしEVは(ガソリン価格下落もあって)停滞期に入るかもですね。