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三菱パジェロはなぜスペイン語圏では「モンテロ」なのか?「スペイン語でパジェロはあまりに低俗な意味なので販売を阻害するから」

三菱パジェロのフロント(ブロンズ)
Life in the FAST LANE.

| 世界戦略車において「車名」を考えることは非常に難しい |

結果的に無難な「数字+アルファベット」に落ち着く例が多いのにも納得である

さて、三菱は新型パジェロを発表し、その販売地域を順次拡大している最中ではありますが、この「パジェロ」は世界統一での車名ではなく、先代だとスペイン語圏では「モンテロ」、イギリスでは「ショーグン」の名を用いて販売がなされています。

ここではそういった経緯ふくめ、名称に含まれる思惑について考えてみましょう。

この記事の要約

  • 「パジェロ」は野生ネコの学名「Leopardus pajeros」に由来
  • イギリスでは「強さ、品質、差別化」を考慮して「日本らしい」ネーミング「ショーグン」が採用(ポジティブな理由)
  • スペイン語圏では「パジェロ」が自慰行為を連想させる語でもあるため、この使用を回避し(ネガティブな理由)、モンテロという名称が採用される

そもそも「パジェロ」という車名について

はずは「パジェロ(Pajero)」という名称につき、その由来は南米のパンパス地方などに生息する野生ネコ、パンパスキャットの学名 Leopardus pajeros にちなんだもの。

しかし上述の通り、このパジェロという名は世界共通ではなく、イギリス、そしてスペイン語圏では異なる名称が採用されています。

イギリスでは「ショーグン」

三菱パジェロがイギリスで「ショーグン(SHOGUN)」という名前で販売されていたのは、日本語の「将軍」に由来する名前を採用し、パジェロとは異なるブランドイメージを打ち出すためだったと考えられており、この「SHOGUN」は、日本語の「将軍」を英語表記にした言葉ではありますが、将軍は、歴史的な日本において軍事・政治の最高権力者として君臨した存在です。

新型三菱 パジェロのエクステリア(静止、リア)
Mitsubishi

英語圏でも(ブシやニンジャ同様に)馴染みがある日本語であり、そして日本の武士や将軍は、強さ、規律、権威といったイメージと結びついていて、かつエキゾチックな響きがあるということからも「欧州の既存オフローダーとの差別化」という観点から「非常に相性がいい」ネーミングでもあったわけですね。※ショーグンという名称を採用した具体的な社内意思決定の経緯については三菱は詳細を公開していない

  • 力強さ:悪路を走破する本格オフローダーのイメージ
  • 日本らしさ:日本メーカーの製品であることを印象づける
  • 独自性:競合する欧州車や米国車と差別化する

スペイン語圏・北米など:モンテロ(MONTERO)

そしてスペイン語圏、スペイン語を操る人が少なくはない北米などでは「パジェロ」ではなく「モンテロ(Montero)」の名で展開されており、というのもスペイン語の「pajero」には、下品な俗語として自慰行為をする人を指す意味があって、そのため、”販売上の問題を避ける目的で”車名が変更されたという経緯が存在します。

モンテロの意味は?

この「モンテロ(MONTERO)」は、スペイン語で 「狩人」「猟師」あるいは「山で狩りをする人」 といった意味を持つ言葉であり、その語源は「山・丘」を意味する monte にあるとされるため、パジェロのキャラクターとは非常にマッチングの良い車名ということになりそうですね。

新型三菱 パジェロのインテリア(ダッシュボード)
Mitsubishi

まとめ

三菱パジェロが全世界で「3つの名前」を持っていたというのは非常に興味深い真実で・・・。

  • PAJERO(パジェロ):南米に生息する野生ネコ、パンパスキャットに由来。
  • MONTERO(モンテロ):狩人・猟師を連想させるスペイン語。
  • SHOGUN(ショーグン):日本語の「将軍」に由来。

しかし3つの名前はいずれも、それぞれ異なる形でパジェロの冒険的・力強いイメージと結びつけて理解できます。

「ショーグン」は単なる輸出仕様の呼び名ではなく、日本語由来の言葉を活用した英国市場向けの戦略的名称で、しかしその一方、「モンテロ」はスペイン語での車名の問題を避ける意味合いが強く、つまり同じ車名変更でも背景が異なっていたということになり、「パジェロ」は非常に複雑な命名背景を持つクルマであったということもわかります。

新型三菱 パジェロのエクステリア(走行)
Mitsubishi

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