| 内外装とも、このまま発売されればけっこうな人気を呼びそうだ |
日産は先日、小型SUV「マグナイト・コンセプト」を発表していますが、今回はそのインテリアを初公開。
かなり先進的なインテリアではありますが、おそらく市販モデルはこれとそう遠くないデザインをもって登場するものと思われます。
なお、六角形や八角形をモチーフにしているのは外装同様であり、エアコン吹出口、シートの表皮ステッチ、ルームミラー形状、シフトゲート、ステアリングホイールのスポーク部にも同モチーフが反復使用されています。
日産マグナイトは「インド市場向け」
なお、マグナイト(Magnite)とは「マグネティック(磁力)」と「イグナイト(点火)」をあらわし、そのネーミングにては「あふれる魅力による、顧客に対しての”吸引力”」「日産がインド市場にもたらそうと考える新しい時代への”起点”」という思いが込められているのだそう。
外観はすでに公開済みとなっていますが、現行の日産各モデルとは大きく異るデザインを持ち、Vモーショングリルのかわりには8角形(オクタゴン)の大きなグリルが取り付けられています。
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なお、インドは「極めて特殊」な市場だと言われていて、ひとつは「4メートルを超えると税金が高くなる」ということ。
反面、ほかの市場ではこういった足かせがないので各メーカーは「コンパクトクラスといえど、積載性を考慮して可能な限り車体を長く作りたい(消費者もそれを求めている)」ということになりますが、これはインド市場と、その他の市場の要望とで相反する要素だと言えますね。
そしてもうひとつは「インド市場には独特の好みがある」ということ。
インド人は一般に、外国に出たとしても、自分たちの習慣や着る衣服等について、「その国に」合わせるよりも、自分たちが今までにやってきたスタイルを貫くことが多い模様(ただし、適応力が高いので、それで問題を起こしたり、他人にそれを押し付けることもないようだ)。
つまり、「朱に交わらない」ほどの確固たる嗜好を持つのがインド人であり、そしてインド市場はもっとその傾向が強いということになります。
ただ、インド市場の好みはほか市場と大きく異るところがあり、それはインド映画や登場人物を見てもよく分かるところ。
そして、各自動車メーカーともインド市場のためだけに「独特なデザインやカラー」のクルマを投入するわけにもゆかず、しかしそれを行っているのが「スズキ」。
よってスズキはインド市場にて一人勝ち状態にあって、その恩恵にあずかろうとしたのがフォルクスワーゲンであり(一度は提携するも現在は解消)、そしてトヨタということになりそうです。
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それはともかくとして、とにかくインド市場は特殊ということになり、よってこのイグナイトもインド市場重視のために「ほかの日産車とは異なる」デザインを与えられている、ということになりそう。
なお、日産は「Vモーショングリル」や「ブーメラン型ランプ」などデザインを統一することでブランディングを推し進めてゆく意向を持つものの、「その市場や、そのクルマのヘリテージを優先する」という柔軟性も持ち合わせているようで、それがこのイグナイトの「他モデルとの共通性を持たないデザイン」や、新型フェアレディZの「日産の現行デザインよりも、フェアレディZのヘリテージを重視したデザイン」につながっているのかもしれません。
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参照:NISSAN INDIA