「これでもか」といわんばかりの過剰な豪華さを期待
先日、台湾のレクサスが「ミニバンらしき新型車を上海モーターショーにて発売する」と匂わせるティーザー画像をFacebookに投稿していますが、どうやらこれは事実である模様。
というのも、レクサスのお膝元である愛知の新聞社、中部経済新聞が「2020年から生産開始」と報じるため。
上海モーターショーでの発表には触れていないものの、「中国やアジア」を意識したクルマであることは間違いなさそうです。
トヨタ自動車が、高級車ブランド「レクサス」で初となるミニバンの投入を計画していることがわかった。子会社のトヨタ車体のいなべ工場(いなべ市)で、2020年に量産に乗り出す。まずは中国やアジア向けに輸出販売する見通し。中国やアジアでは富裕層を中心に大型ミニバンの人気が過熱している。需要の広がりに機敏に対応するとともに、競争力の高い商品の投入でブランドイメージをさらに高める構えだ。
中部経済新聞
日本で発売されれば「レクサス最量販車種」に?ただし客層の変化には要注意
中部経済新聞が報じる通り、中国、アジアでは大型ミニバン(この表現は矛盾を含んでいる・・・)の人気が高まっていて、とくにトヨタ車の支持が高いように思います。
アルファード、ヴェルファイアの人気が高いのは日本と同じですが、国内市場と異なるのは「ノア、ヴォクシー」といった車種の人気がさほどないところで、ステップワゴンやセレナの人気もイマイチ。
つまり、彼らが求めるのはミニバンの積載性というよりも、アルファードやヴェルファイアの持つ「高級さ」ということになりそうですが、もちろんトヨタはそれを理解しているからこそ「レクサスのミニバン」という結論に至ったのだと思われます。
なお、香港のトヨタ正規販売店においては、アルファードやヴェルファイアについて「ベーシックグレード」しか扱っていない時期があり、そのときは並行輸入車販売店にて、日本仕様の(アルファード/ヴェルファイアの)高級グレードがマセラティやベントレーと並んで「2500万円くらいで」販売されていたものですが、当時はトヨタも「(高価な)高級グレードは売れないだろう」と踏んでベースグレードを香港へと輸出していたのかもしれません。
ただし実際は「高級ミニバンの異常な需要の高さ」が浮き彫りになったものの、トヨタがレクサスのミニバンを”すぐに”導入しなかったのは、ブランドイメージ毀損についての議論を重ねていたのだろう、と考えています。
ちなみにトヨタは最近、東南アジア向けに「新型ハイエース」を投入していますが、中国や東南アジアにおけるミニバン需要を無視できないと判断し、それら市場に向けた「対策」に本腰を入れて取り組む方針を固めたと考えて良さそう。
そして今回発表されるであろう「レクサスのミニバン」については、レクサスのブランドイメージを貶めないよう、贅を尽くした装備がおごられるものと考えられ、「どこまでレクサスがやってくれるのか」を楽しみにしています。