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新型スープラにMT(マニュアル)設定の可能性。トヨタ「MT待望論があるのは十分理解している。我々はそれについて検討しなくてはならない」

2019/06/01

| だが、トヨタとしては現在の仕様(AT)で乗って欲しいと考えている |

「もし新型トヨタ・スープラにマニュアル・トランスミッションがあったなら」。

これは多くのエンスージアストが夢見る状況だと思いますが、あながちこれは「夢」で終わるとは言えない模様。
カーメディア「Automobile」によると、トヨタのスポークスパーソンの言として下記を紹介しています。

「我々は、幾度となく新型スープラについて”マニュアル待望論”を聞かされている。ただ、我々は現在の仕様(4気筒/6気筒+8速AT)に自信を持っているし、その仕様でユーザーに運転して欲しいと考えている。だが、マニュアル・トランスミッションの投入についてはもう一度議論し無くてはならないだろう」。

物理的には新型スープラのMT化は可能だが

なお、新型スープラへの「マニュアル・トランスミッション待望論」が絶えないのは、物理的に実現できる可能性が高いため。

新型スープラはBMW Z4との共同開発であることが広く知られ、そして兄弟車たるBMW Z4には本国にてマニュアル・トランスミッションが存在している、という事実が前提としてあるわけですね(ただし4気筒モデルのみ)。

そのため、たとえば「デュアルクラッチありき」で設計されたランボルギーニ(ウラカン)やフェラーリ、マクラーレンとは異なり、(スープラのMT化に際しては)新たに設計変更を行う部分が少なく済み、「最小限のコストで実現できる(なぜならZ4にはMTがあるから)」と考えられます。

それでも各種制御系の設定変更、もちろんインテリアの再設計など様々なコストがかかるものの、「やってできないことはない」のが新型スープラの「MT化」。

新型スープラのMT搭載モデルとして可能性が高いのは、すでにBMW Z4で実現されている「4気筒+MT」だと思われるものの、4気筒にしかMTがないとなると、4気筒モデルが(今は)入っていない北米や欧州マーケットでは「MTのスープラに乗れない」ということになり、そうなると販売台数が見込めず、「MT化する意味はない」ということに。

それを回避しようとなると「4気筒モデルを世界中で販売する」必要が出てきて、となるとトヨタ86との競合という問題、当然出てくる「ハイパワーなスープラにMTで乗りたい」という要望についても対処する必要が出てきます。

であればやはり「6気筒モデルにMT設定」というのが妥当な解決策だと思いますが、BMW Z4の4気筒モデルと6気筒モデルとに採用されているトランスミッションは記載を見る限り「同一」のように思われ(ZF製、8HP51)、となると物理的には(4気筒エンジンに装着されているのであれば)6気筒エンジンにもMTを装着できるはず(BMWの持つMTは、6気筒モデルくらいの出力にも耐えることができる)。

いくら考えても、最後に決定するのはトヨタなのでどうしようもありませんが、スープラの人気が衰えてきた頃に「テコ入れ」として行うのか、今のうちに「鉄は熱いうちに打て」なのかもトヨタ次第ということになりそうです。

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