| 意外や日本車は強大なパワーを受け止めるだけのポテンシャルがあるのかも |
その出力2800馬力、ゼロヨン6.21秒というとんでもない速さを誇るスープラが登場。
もちろんドラッグレース用に改造が施されたクルマであり、公道走行は不可能となっていますが、車体そのものはまぎれもない「80スープラ」。
ドラッグレースというと「アメ車」がベースに用いられることも多いようですが、意外やトヨタ・スープラ、マツダRX-7、ホンダS2000といった日本車が活躍することも多く、アメ車に比較してコンパクトなボディが好まれるのかもしれません。
さらに、アメリカでは巨大なターボチャージャーやNOS(ナイトラス・オキサイド・システム)によって1000馬力や2000馬力を発生させる日本車も珍しくはありませんが、かつて日本では「280馬力自主規制」があった割に、当時の日本車はそれを遥かに超える出力を受け止めるだけの車体を持っているのかもしれません(アメ車だと耐えられない)。
もちろん当時としてはオーバースペックであったということになるものの、それが今では高い耐久性、それに裏付けられた耐カスタム性を持ち、それが現在の「ネオクラシックな日本車ブーム」の背景にあるとも考えられそうです。
スープラ・ドラッグレーサー「わさび」はこんなクルマ
このドラッグレース用スープラは「WASABI(わさび)」と命名され、ボディカラーもわさびを連想させるグリーンにペイント済み。
エンジンはダッジのV8へと換装され、そこへ巨大な”ビッグシングル”タービンを装着しています。
エキゾーストパイプ含むパイピングはワンオフ(一部チタン製)。
フロント両サイドから排気するという構造を持っています。
動画を見ると盛大に火を吹く様子も見られ、あまりの凶暴さに驚かされます。
そして実際にエキゾーストパイプはこんな感じでフロントフェンダーから突出。
ちなみにタービンはこう。
そもそもこんなにデカいタービンが存在すること自体が驚きですね。
そして吸気はフロントバンパーの中央から(さすがにこれは初めて見た・・・)。
インテリアはこんな感じ。
内装パネルはすべて引き剥がされていますが、モノコックそのものは基本的にスープラそのままを使用しています(もちろん補強がなされている)。
実際に走る姿はこう。
単に直線を走るだけではありますが、これだけのサイズの物体がこれだけのスピードで走る様子はなかなか見ることがなく、動画からもその熱気が伝わってきます。
マツダRX-7は「ハルク」をイメージ?
一方こちらは「公道走行可能な」マツダRX-7のカスタムカー。
ただしそのルックスはノーマルから大きく変更され、オリジナルのボディパーツによってSF映画から抜け出してきたかのようなルックスに。
さらに言うと、よく「サイバーパンク風」にクルマをバーチャルカスタムしたレンダリング作品のようでもありますね。
車高はベタ落ち。
リアはこう。
ウイングレスなところが渋いですね。
フロントはこう。
ボンネットにはダクトが追加され、ヘッドライトは極薄の固定式に。
ボディにはリベット留めのオーバーフェンダー。
こちらは走行する姿。
マフラーからは火を吹いていることがわかります。
リアウインドウに貼られるステッカーはすべて「グリーン」で、ボディカラーと合わせられているようですね。
アメリカ人は本当にグリーンが本当に好きだなあと思わせられる部分ですが、一方日本ではグリーンの人気が「全く」といっていいくらい無いのがまったくもって不思議。※ナンバーにも「HLK」の文字が入っているので、ハルクをイメージしているのかも
右ハンドル、そしてドアミラーはおそらく日本のガナドール製。
これを見るに、日本から輸入した個体なのかもしれませんね。
エンジンルーム内まで美しくカスタムするのがアメリカ流。
これを見る限りでは直6のように見えます。
そして巨大なビッグシングルタービンを装着するのもまたアメリカ流。