| コロナ、そしてそれに関連するサプライチェーン問題、チップ不足での工場停止はあったものの、サイバーアタックが原因となるのは珍しい |
この影響が今回のみにとどまるのか、今後も拡大するのかはわからない
さて、トヨタが3月1日に日本国内の全工場(14工場、28ライン)を全停止すると発表。
トヨタによれば「国内仕入先(小島プレス工業株式会社)のシステム障害の影響とのことですが、システム障害の原因については報じられておらず、しかしいくつかのメディアでは「サイバー攻撃があった」と報じています。
なお、小島プレス工場の広報によると「システム障害が生じたのは事実だが、サイバー攻撃があったかどうかは調査中」とのこと。
影響を受けるのは1万3000台
なお、このサイバー攻撃の有無、そしてそうだったとしても実態は不明であり、日本政府としても「実体を確認させている」という旨のコメントを発していて、もしかすると今後の調査結果次第では「思ったよりも大きな問題に」に発展する可能性もありそう。
今回の工場稼働停止による影響は1万3000台だといい、トヨタは「関係仕入先の皆さまとともに、部品不足に対するあらゆる対策を図り、1日でも早く、多くお客様のもとにお車をお届けできるよう尽力してまいります」と公式に発表を行っています。
参考までに、トヨタにとっての主戦場とも言える米国ではこういった「工場停止」はなく、トヨタモータース・ノースアメリカの広報によれば「今回の件で米国生産に影響はない」といい、今のところ日本国内工場稼働停止の影響は小さそうですね。
この小島プレス工業について、主にトヨタ車の樹脂パーツを製造しているといい、バッテリーパック、インバーターカバー、インシュレーター、リングギア、レジスター、ドアポケット、カップホルダー、スイッチベース、カウルルーバー、オーバーヘッドコンソール、アンテナモジュール等を手掛けているそうですが、現在小島プレス工業のサイトは接続できない状態となっていて、もしかするとこの影響は1日だけではすまないかも、という見方もあるようですね。
なぜ小島プレス工業?
そこでちょっと気になるのが「なぜ小島プレス工業」がサイバーアタックを受けたのか。
現在のロシア情勢と関係があるのかどうかは不明ですが、トヨタの車両は軍用としても多く使用されており、その関係でトヨタが狙われるのはまだ理解ができるものの、そのサプライヤーである小島プレス工業が攻撃を受けたこと、そして米国のトヨタが攻撃の影響を受けていないことも「ちょっとした謎」。
もしかすると、全世界のトヨタ法人、そしてサプライヤーに対してサイバーアタックがなされたのかもしれず、しかし運悪く小島プレス工業のみが「影響を受けた」のかもしれません。