
| 標準仕様のGRスープラよりも「+100馬力」、足回りやパワートレインも「特別製」に |
内外装は「視覚的にそのパフォーマンス」を感じ取ることができるハードコアな仕様へ
さて、「BMWとのジョイントによる」現行世代のGRスープラは間もなく生産を終える予定であり、欧州と日本にて、その有終の美を飾る「A90 ファイナルエディション」と命名された、よりパワフルでアグレッシブなバージョンの予約が開始。
日本だとその価格は1500万円に設定されていますが、欧州だと約2300万円程度に設定されており、日本だとこの価格であっても「お買い得」なのかもしれません。
なお、この1500万円という価格は3リッター版GRスープラRZ)の価格である800万円を大幅に超え(むしろ”倍”に近い)、ポルシェ911カレラの価格(1690万円)に近く、BMW M4 Competition M xDrive クーペ(1458万円)よりも高額な値付けです。
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この「GR スープラ A90 ファイナルエディション」に積まれるエンジンはBMW「M」部門によってチューンされたB58型エンジンで、A90 ファイナルエディションでは441馬力(予定されていた435馬力からわずかながらパワーアップ)、しかしM4 コンペティションはこれを90馬力ほど上回る530馬力を(S58エンジンから)発生させており、この面から見ても、GRスープラ A90 ファイナルエディションは「かなり高額なクルマ」であることがわかります。
それでもこのGRスープラ 「A90 ファイナルエディション」の入手は困難であろう
このGRスープラ 「A90 ファイナルエディション」は300台のみが限定で生産され(ポルシェ911やBMW M4よりも圧倒的に生産台数が少なく、それがこの高価格の理由なのだと思われる)、その割当台数は日本へ150台、そして欧州に150台。
つまり北米には割当がないということになりますが、これは「北米では別途異なるバージョンが用意される」ということを意味するのかも。
ちなみに「購入方法は抽選による選択方式」とのことですが、トヨタ史上もっとも高性能なスポーツカーということもあり、この価格にかかわらず相当な申し込みがあるのかもしれません。※3月21日から4月13日まで抽選が受け付けられ、5月9日に当選が発表される
GRスープラ 「A90 ファイナルエディション」はこんなクルマ
このA90 ファイナルエディションはドイツ仕様のGRスープラ(335馬力)をベースとし、そこから約100馬力を上乗せして434馬力へ。
トランスミッションは6速マニュアルのみで、0-60mph(約96km/h)加速タイムは8速AT仕様のGRスープラ同様ですが、最高速は250km/hから275km/hへと引き上げられ、これらの性能向上は吸気経路の改良、排気触媒の高流量化、アクラポヴィッチ製チタンマフラー、ECUの最適化によって実現され、さらに高速コーナリング時の潤滑性能を向上させるためにオイルパンバッフルも追加されています(つまりはドライサンプ化されているのだと思われる)。
そのほか、アクティブリアディファレンシャルも再調整され、ターンインの向上やアンダーステアの軽減が図られているというので「単なるパワーアップ版」ではなく、実際にトヨタはサスペンションも刷新し、標準モデルのアダプティブダンパーを廃止するかわり、KW製の伝統的なコイルオーバー(減衰力、圧縮、キャンバー調整が可能)式を採用。
ホイールは、フロント19インチ、リア20インチの異径セットとなり、より幅広のタイヤが装着されるほか、空力性能も強化され、スワンネック形状を持つリアウィング、アグレッシブなフロントスプリッター、バンパーダイブプレーン、取り外し可能なボンネットベントなどが追加され、ダウンフォース向上に貢献するとともに、見た目のインパクトも大きく向上して「通常版のスープラ」とは全く異なる雰囲気を醸し出しています。※閣エアロパーツはTOYOTA GAZOO Racingヨーロッパの風洞実験施設でのテストを経て開発されている
さらに、インテリアでは、運転席にレッド、助手席にはブラックの張り地をもつカーボンファイバー製レカロ”ポディウム”バケットシートが装備され、リアハッチ下には(補強のための)シャシーブレースが追加されるなど、やはり「見た目でその高性能ぶりがわかる」仕様が与えられています。
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参照:TOYOTA