| オメガがここまで他社を意識したモデルを発売するのは珍しいように思う |
ただし現在の腕時計市場はオメガだけではなく「トレンド重視」の動きが強い
さて、オメガが「オメガ・デイ」を開催し新作ウォッチを大量に発表。
プラネットオーシャン ウルトラディープ、シーマスター ダイバー300M ”グリーン”、シーマスター アクアテラ(新カラー)、スピードマスター’57(アップグレード版)、スピードマスター ムーンウォッチ ”ムーンシャインゴールド”、コンステレーション41MMといった新作が追加されていますが、全体的に「強く流行を意識している」「とくにロレックスを意識している」ように思います。
ここでその一部を見てみましょう。
プラネットオーシャン ウルトラディープ
今回の目玉はやはりプラネットオーシャン ウルトラディープ(価格は143万円~157万3000円)。
2019年に登場した「ウルトラディープ」が45.5ミリサイズを持つ新たなシリーズとして生まれ変わったということになりますが、その最大のウリは6000メートルという防水性。
ロレックス「シードゥエラー」に対抗したシリーズだとも受け取ることができ、しかし耐水性能としてはシードゥエラー(3900メートル)のはるか上を行くということになりますね。
バリエーションとしては「ブルーグラデーション文字盤」「ホワイト文字盤」「グレーグラデーション文字盤」「グレー文字盤」があり、グレー文字盤を除くとそれぞれにメタルブレス、そしてラバーブレスバージョンが存在します(グレーダイヤルはNATOストラップのみ)。
ケース素材は「グレー文字盤」を除いてオメガ独自のステンレススティール「O-MEGAスティール」。
ケースバック(ここはグレード5のチタン製)にはソナーメダリオンがレーザーにて刻印されます。
そして唯一ケースまでもがチタンなのが「グレーダイヤル(215.92.46.21.01.001)」。
オメガいわく「このコレクションの中心的存在」であり、ケースはサンドブラスト仕上げのグレード5チタン、ベゼルはリキッドメタルスケール付きのセラミックベゼル(ここはセラミックに彫りを入れたのみのロレックスとは異なる)、ストラップはシアンカラーのラインが入るNATOストラップ、ダイアルはセラマイズドチタン製(数字はシアンカラー仕上げ)。
いずれのムーブメントもキャリバー・オメガ8912が使用され、もちろんコーアクシャル脱進機搭載の自動巻き、そしてスイス連邦計量・認定局(METAS)によるマスター クロノメーター認定を受け、15,000ガウスの耐磁性能を誇ります。
シーマスター ダイバー300M グリーン
そして次に紹介するのが「シーマスター ダイバー300M グリーン」。
ウブロ、ゼニス、オーデマピゲ、IWC、タグ・ホイヤー等が次々導入して人気を博しているグリーンダイヤルを採用したモデルで、非常に強く流行を意識したデザインを持っているとシリーズ。
ステンレススティール製のベルトを持つ210.30.42.20.10.001(69万3000円)とラバーブレスを持つ210.32.42.20.10.001(64万9000円)の2種が揃いますが、やはりここは腕時計全体で「グリーン」を主張するラバーストラップバージョンを選びたいところですね。
スピードマスター ムーンウォッチ ムーンシャイゴールド
そして次は「スピードマスター ムーンウォッチ ムーンシャインゴールド」。
ケースにお目が独自の配合を持つ合金「18Kムーンウォッチ ムーンシャインゴールド」を最初牛、文字盤はPVDグリーンもしくはムーンシャインゴールド、そしてストラップはケース同様のゴールドもしくはレザーを選べます。
もちろんこれもロレックス・デイトナのゴールドモデルの人気が高まっていることに対応するためだと思われ、とくに「グリーンダイヤル」を投入したあたりからはその意図がアリアリとわかりますね。
ちなみにグリーンダイヤルだとベゼルもグリーンで、これはロレックス・デイトナ(のグリーンダイヤル)にはないポイントです。
このグリーンバージョンについて、ゴールドブレスだと443万3000円、レザーベルトだと313万5000円という設定です。
ゴールドダイヤルのベゼルはブラックをベースにゴールド文字。
ゴールドブレスレットはクラシックスタイル、そしてコンフォートリリースつき。
レザーブレスにはゴールドのクラスプが装備され、面白いのは「ストラップ裏面に月の表面が再現されていること」。
こういったさりげない演出は「オメガっぽい」ところでもありますね。
スピードマスター ’57 コレクション
2013年に登場したスピードマスター ’57 コレクションはマスター クロノメーターにアップグレードされ、さらにはケースが「スリム(12.99ミリ)」に。
ブラックダイヤルのほか、ブルー、グリーン、レッドダイヤルも用意され、それぞれにメタルブレスとレザーストラップが用意されています。
いずれもレザーブレスは105万6000円、メタルストラップは110万円に設定されています。
このレザーストラップはマグナーニなどのイタリアンドレスシューズを思わせる仕上がりを持っていて、ケースの薄さもあり、「ドレスウォッチとしても使用できるスピードマスター」の誕生かも。
ムーブメントはコーアクシャル脱進機搭載のコラムホイール式手巻きクロノグラフ「キャリバー オメガ9906」、スイス連邦計量・認定局(METAS)によるマスター クロノメーター認定を受け、15,000ガウスの耐磁性能を誇ります。
なお、ブラック文字盤は「マット」仕上げ、そしてインデックスは「サンドイッチ使用」、そして日焼けを再現したブラウンの夜光塗料が用いられています。
一方、ブルー、レッド、グリーン文字盤はグラデーション(サンレイ仕上げのようにも見える)文字盤にアプライドインデックス、ホワイトの夜光塗料が用いられていて、その印象が大きく変わります。
「スピードマスター」の歴史を考慮するとブラック文字盤を選びたいところですが、あえてカラーダイヤルを選ぶというのも「アリ」かもしれません。
シーマスターアクアテラ
シーマスター アクアテラには新カラーが登場し、これもロレックスが2021年新作として投入したオイスター・パーペチュアルのカラーダイヤルを連想させるところ。
ただしオメガとしては「海や地球のスペクトルに合わせた新しい色合い」だと説明しており、自社ならではの価値観を演出しているようですね。
38ミリだと価格は77万円に設定されています。
オメガの2022年新作腕時計を紹介する動画はこちら
参照:OMEGA