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さよならV12エンジン。AMG S65生産終了に伴い「メルセデスAMG S65ファイナルエディション」登場。残るV12搭載モデルは「3つ」に

2019/02/28

マイバッハを入れると4モデル。マイバッハは今後もV12を継続か

メルセデス・ベンツは先日の「SLC」「SL」の最終記念モデルの発表に続き、現行SクラスのV12エンジンモデル「最終記念」という位置づけの「メルセデス・AMG S65ファイナルエディション(Mercedes-AMG S65 Final Edition)を公開。

ただしこれは「SLクラスがなくなる」「現行Sクラスが生産終了」という意味ではなく、あくまでも「V12エンジンが終了」ということになります。

V12エンジンはもはや環境規制に対応できない

メルセデス・ベンツにとってV12エンジン搭載モデルはひとつの「象徴」ともいえる存在でしたが、年々厳しくなる環境規制にマッチすることが難しくなり、今回ついに「V12エンジンが生産終了」することになりますが、これだけ大々的に「V12エンジンはもう終わり」ということになると、今回のメルセデスAMG S65ファイナルエディションはけっこうな(コレクターズアイテムとしての)価値を持つことになりそうですね。

内外装の画像を見る限り、先日の「SLC」「SL」最終モデルとは異なる仕上げが施され、今回のメルセデスAMG S65ファイナルエディションについては「専用バッジ」が装着され、そしてブロンズカラーのアクセントが与えられ、テールパイプなどは「ブラック仕上げ)。

なおエンジンルーム内の「ワンマン、ワンエンジン」のプレートも通常のシルバーからブラックへと変更されるそう。

なお、今回SクラスセダンのV12エンジン搭載モデルが生産終了となり、SLも生産がすでに終了していることを鑑みるに、メルセデス・ベンツ/メルセデスAMGにおいて「残る」V12エンジン搭載モデルは「Sクラスクーペ(S65)」と「Sクラスカブリオレ(S65)」「Sクラス(S600ロング)の3車種、メルセデス・マイバッハS650を入れても4車種のみということに。※Sクラスクーペ/Sクラスカブリオレそのものについては、後継モデルが存在しないとも言われる

そしてこれらもV12エンジン搭載モデルの生産がじき終了すると思われますが、そうなるとこれまでの「V12エンジンの代わり」は4リッターV8ツインターボが務めるということになりますね。

メルセデス・ベンツは高価格モデルを失うことに

そこでふと思うのは、メルセデス・ベンツは大きな収益源を失うということ。
メルセデス・ベンツはV12エンジン搭載モデルを非常に特別なポジションにおいていて、それは「価格」にて見て取ることができます。

たとえばAMGにおけるSクラスセダンだとV8エンジン搭載のトップレンジである「AMG S634MATIC+ Long」の価格は2568万円。
しかしそのひとつ上の「V12」モデル、AMG S65 Longになるとその価格は一気に3427万円という設定に。※”メルセデス・ベンツ”ブランドだとV8エンジン搭載のS5604MATIC Longが1733万円、V12エンジン搭載のS600ロングで2404万円

これはSクラスクーペ、Sクラスカブリオレでも同様で、つまり「メルセデス・ベンツ/AMGのV12モデルは、V8モデルに比較して700-1000万円くらい高い」という値付けであったわけですね。

しかしながら今後はこれらV12モデルのような「高価格帯」モデルを失うことになり(いかに装備を充実させたとしても、他社製品との兼ね合いもあるので、V8モデルを1000万円値上げするわけにもゆかない)、一つの収益の柱を失うことにも。

ただ、「マイバッハ」のみは別格として扱われるようで、現行同様にV12エンジンを継続採用するという話もあり、もしかするとSLやSクラスで失ったV12モデルの穴を埋めるため、マイバッハブランドにて(SUVなど)車種を拡大し、さらにマイバッハブランドの特別さを今後強調することでロールスロイスなみの価格帯へと移行させ、「さらに利益の出る」ブランドへと押し上げる意向があるのかもしれません。※現在のマイバッハSクラスはV12エンジン搭載モデルでも2877万円なので、AMG S65の3427万円よりもずいぶん安い(S600ロングの2404万年よりは高価)


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