「この20年でもっとも優れる4気筒エンジン8選」という動画が公開に。
まずはホンダS2000に搭載される「F20C/F22C」。
S2000(初期型のAP1)のエンジンはレッドゾーンが8900回転、というかなりの高回転型であり、最大トルクを発生するのはなんと7500回転。
要は「下がスカスカ」で、発進する際にもけっこう回転数を上げねばならず苦労したことを思いだします。
なおAP1ではさすがにこの仕様がスパルタン過ぎたのか、後期型のAP2ではかなり「普通の車っぽく」なって下のトルクが厚い設定に変更。
ちなみにじき発表されるであろうメルセデスAMGのハイパーカー「プロジェクト1」ではレブリミット15000回転、アイドリング4000回転と言われますが、「たぶんS2000をさらに極端にした感じなんだろう」と想像しています。
AP1のピーキーなエンジン(F20C)も良いですが、ぼくとしては扱いやすいAP2のF22Cのほうが好みではありますね。
次はランエボに搭載される「4G63」。
このエンジン搭載車を運転したことはありませんが、一気にランエボを有名にしたパワーソースであり、さぞやパンチの効いたエンジンなんだろうと思います。
次いでフォルクスワーゲンのEA888。
もとはアウディの設計だと言われますが、アウディA4/Q5や、VWだとゴルフR/GTIにも搭載される高スペックエンジン。
2Lをターボで加給し、ターボラグを感じさせないリニアな特性が自慢です(小排気量ターボでこれを実現するとは)。
このエンジンは改良されてポルシェ・マカンにも積まれており、メーカーにとっても汎用性が高い「便利なエンジン」だと言えますね。
このエンジンを400馬力(もしくは420馬力)にまで加給した「ゴルフR400」も一時期登場が現実視されましたが、ディーゼル不正事件の影響で残念ながら「お蔵入り」に。
その次はアルファロメオの「ツインスパーク」。
「ツインスパーク」とは一気筒あたりにふたつのスパークプラグを有するアルファロメオのエンジンを指しますが、そのフィーリングにはかなり特徴があり、それは「高回転型」ということ。
S2000ほどではないものの、それなりに回転数を上げないと気持ちのよい走りができず、しかし高回転まで回せばそのサウンドやレスポンスは天下一品。
画像の通りヘッダー(エキマニ=エキゾーストマニホールド)はピカピカのステンレス製で、アルファロメオもそのサウンドやフィーリングを重視したであろうことがわかるエンジンだと思います。
そしてスバル・インプレッサに積まれるEJ25。
これもランサー・エボリューションの4G63同様、その車の根幹における「大きな部分」を占めるものですね。
他はボルボのB230FT、日産のSR20DET、トヨタの3S-GE。
この中だとボルボのみ体験したことがありませんが、残る2つは非常に扱いやすく燃費にも優れるエンジンであり、かつチューニングにも耐えうる頑丈な「名機」だと考えています。
なお、ぼくの記憶に残る「素晴らしい4気筒エンジン」はやはりホンダのF22C(トルクフルでレスポンスが良い)、そしてこの選には漏れていますが、R56ミニクーパーSに搭載されていた「プリンス」。
この「プリンス」エンジンはプジョー・シトロエンとの共同開発ではありましたが、素晴らしいフレキシビリティを持ったエンジンだと思います(なんどかエンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞していたと思う)。
ほか、ポルシェ968に積まれていたヴァリオカム搭載の4気筒エンジン、ホンダ・シビック・タイプR(FD2)に搭載されていたK20Aも忘れることができないエンジン、と言えますね。
関連投稿:それぞれの特性がよく分かる。ホンダの「特筆すべき9つの4気筒エンジン」を収めた動画が公開に
ホンダの4気筒エンジンのうち、すぐれた「9つ」ばかりを集めた動画。
89-93年のシビック/CR-Zに積まれたB16A1、97-00年のB16B、インテグラに積まれたB18C、そしてもちろんS2000に積まれたF20Cも登場します。
それぞれのエンジンのスペックに加え走行している状態、またメーターの動きも収められており、それぞれのエンジンの特徴や、やはりホンダの4気筒エンジンは素晴らしいということが実感できる動画に仕上がっています。
参照 / Image:Car Throttle