FCAに対し、「中国からの買収話が出ている」と報じられていますが、そこで出てきたいくつかの中国メーカーはこれを否定。
たとえばボルボやロータスを傘下に収める吉利汽車は「FCAに興味はない」とこのウワサを一刀両断しています。
さらにはFACの持つ「ジープ」に対しても切り売りの話が出ていて、今回FCAはこれについて「ジープはビジネスプランの中に盛り込まれており、これを売る予定はない」とコメントを発表。
なおジープの購入元として名があがっているのは中国の「長城汽車」で、ここは他の中国メーカーのように「合弁」を行うのではなく、自社ブランドのみで自動車の製造販売を行う(中国では)珍しいメーカー。
ただし「パクリ」もひどく、トヨタ・ヴィッツやbB、ハイラックスを真似た(正直エンブレムが違うだけで”全く”一緒と言っていい)車や、ほかにも日産やフィアットのパクリ車も多数。
最近はややその「パクリ」も影を潜めており、自社独自のデザインにも注力しているようですが(日産のデザイナーが長城汽車に移籍している。ほかに日本人技術者が多数)、中国国内の販売よりも「輸出」に力を入れており、世界では100カ国以上での販売や、ウクライナやロシアなど海外生産拠点の建設も行っており、長城汽車そのものにおける1/3が輸出(と海外販売)となっています。
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あらゆる意味において他の中国自動車メーカーの戦略(合弁によって技術を吸収し、中国国内での競争力を増す)とは異なっており、これに似ているのはボルボとロータスを買収した吉利汽車。
これらは「中国国内は過当競争になる」と考えているのか、「世界」にその活路を求めているようですね。
そして「世界」においてジープは大きなブランドバリューを持つと長城汽車は考えているようで、「我々はずっとジープに対して強い興味を持ってきた。我々の最終目標は世界最大のSUVメーカーとなることであり、ジープはそのゴールへの到達を早める手段となりうる」と語っています。