BMWは電気自動車「i3」のスポーティーバージョンである「i3S」を発表したばかりですが、今回ダッジ・チャージャーとのドラッグレースを行う動画を公開。
ダッジ・チャージャーと言えばアメリカンマッスルの代名詞のような車で、6.9リッターV8エンジンを持ち、400馬力以上を発生。
動画に登場するのは第一世代のように見えるので1966-1978年の生産になると思われます(チューンしてあるのかどうかは不明)。
ドラッグレースの会場にて、スタートラインに並ぶ隣の車(i3S)を見て、チャージャーのドライバーは「え?」という表情。
そしてi3のドライバーは妙齢の淑女。
スタートしてみると圧倒的な差にてi3Sの勝利。
これはもちろんBMW i3Sの加速力を示すための動画になりますが、これはフェイクではなく、実際にi3Sの0-60キロ加速は3.7秒と「なかなか」のタイム。
実際にBMW i3を運転していて思ったのは、「ぼくが所有してきた車の中でもトップクラスの加速性能(ただし60キロ位まで)を持つということで、これは街中で走行するには非常に扱いやすく、かつキビキビと動いて気持ちがいい、ということ。
これはもちろん「EV」という性質に起因するもので、ガソリンエンジンだと「回転数が上がらないと」パワーが出ないのに対し、電気モーターだと「回転数に関係なく、(停止状態からでも)瞬時に」最大トルクを発生させることができる、という差異があるため。
よってBMW i3は「タウンスピードでは最速」だと言っていいとぼくは考えているのですが、やはり「電気自動車」「軽自動車並みの細いタイヤ」からくるイメージによって「ノロノロ運転のエコカー」というイメージを持たれることが多く、多くの場合でその加速性能は理解されず、悔しい思いをしたことも。
なお、チャレンジャーの名誉のために言っておくと、この車は50年も前の車で、いかに400馬力を発生すると言えどもローンチコントロールはもちろんトラクションコントロールもなく、よって当時のスペックだと0-60キロ加速タイムは6秒程度。
そのため(チューンされていなければ)i3Sが勝つのも当然、ということにはなります。
アウディTT(8J/クワトロ)の2リッター版だと0-60キロ加速は2.8秒なので、現代の車はより小さな馬力でも加速が鋭くなっている、もしくは同じ400馬力でも現代の(ガソリン)車のほうが圧倒的に速いということになりますが、そう考えると電子デバイスの進歩は車を「恐ろしく効率的に」走らせることに貢献している、とも言えそうですね。
参考までに現代のスーパーカーの0-60キロ加速タイムは2秒前後(フェラーリF12tdfで1.8秒、488GTBで2.0秒、ウラカンで2.4秒くらい)。
さすがにもう限界ではないかと思うこともあるものの、さらなる技術の進歩がまだまだタイムを向上させるのかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?list=PLXUL675yJjiaBfw1BIAlcq5P0VAjOvq-v&time_continue=1&v=gAOh-tlm24U