| アウディ「2025年には販売台数の半分がSUVになる」 |
現在世界中でSUV人気が加速しているのは否定しようのない事実ですが、アウディは「2025年までに販売の50%はSUVになる」と予測。
実際のところアウディの販売においては北米だと51%がSUV、欧州では33%、中国では34%がSUV。
SUVの中でもっとも販売が多いのはQ5とのことですが、アウディはすでにQ8を発表し、さらにはQ4、Q1を発表するとも言われているので、2025年を待たずして「販売の50%がSUV」となりそう。
現在プレミアムカーメーカーのSUV比率はこうなっている
なお、アウディのラインアップ中、SUVはQ2/Q3/Q5/Q7/Q8。
そのほかだとA1/A3/A4/A5/A6/A7/A8/TT/R8。
比率でいうと55%に達しています。
直近だと新しいシリーズの投入はなさそうで、しばらくはこのままの比率を維持しそう。
BMWはSUVだとX2/X3/X4/X5/X6、その他は1シリーズ/2シリーズ/3シリーズ/4シリーズ/5シリーズ/6シリーズ/7シリーズ/Z4(62.5%)。
今後は8シリーズを投入し、さらにX7も発売することになりますが、これも大きくSUV比率が変動することは無いのかもしれません。
メルセデス・ベンツはSUではGLA/GLC/GLCクーペ/GLE/GLEクーペ/GLS/Gクラス、その他はAクラス/Bクラス/CLA/Cクラス/Eクラス/CLS/Sクラス/SLC/SL/Vクラス/GTでSUV構成比は63.7%。
今後はもしかするとマイバッハブランドでのSUVを追加(GLS派生ではなく新モデルかも)する可能性がありそうですね。
参考までにレクサスだとSUVはLX/RX/NX、その他がLS/GS/IS/LC/RC/CT。
SUV比率はちょうど50%ですが、おそらくはGSがドロップし、ESがそのかわりに。
SUVだと「UX」が新しく追加されるので、ちょっとだけここからSUV比率が高くなります(意外とSUV比率が高かった)。
SUV注力は諸刃の剣?
なおフォードは(本国では)セダンから撤退してSUVとトラック(とマスタング)に集中する意向を発表しており、ほかメーカーもこれまで扱っていなかったSUVを販売開始。
たとえばジャガーやアルファロメオ、マセラティ、ベントレー、ランボルギーニ、ロールスロイスがそれに該当しますが、これによって引き起こされるのは「SUVの供給過多」で、今は成長しているからいいものの、いったんSUV市場の拡大が止まってしまうと「SUV内での負け組」が出てくるのは必至。
そうなったときに「SUVに注力していた」ツケが回ってくることになるのかもしれませんが、それでも今SUVに力を入れないと「売るものがない」ということにもなり、ここは経営判断としてかなり難しいところと言えそうですね。
なぜSUVはここまで人気?次に出てくるのは?
なおSUV人気の原因は「原油安」とも言われますが、それはひとつのきっかけであって、継続してSUV市場を成長させている要因は他にもありそう。
たとえば荷室の大きさ、アイポイントの高さ、SUVの持つ冒険心などがそれに該当するのではないかと考えています。
荷室だけだとミニバンのほうが有利ですが他の要素を満たせず、アイポイントも同様。
冒険心だとワゴンでもそれっぽい(レガシィ・アウトバックなど)ものもあり、しかし荷室容量やアイポイントではちょっと不利。
そして何よりも重要なポイントはミニバンやワゴンのように「所帯じみていない」ということかもしれないと考えていて、それらを勘案するに「SUVに代わるものは当分ないだろう」とも考えています。
現在原油価格が再び上昇してはいるものの、SUVでも高い燃費性能を持つものも出てきていて、となると原油高=コンパクトカー人気、という図式もあてはまらず、やはりSUVは社会情勢が急変しない限り、このまま人気が継続するのかもしれません。
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