ベントレーはここ数年、低迷の可能性
どうやらベントレーが負のスパイラルに陥りそうな予感。
ベントレーの新CEO、エイドリアン・ホールマーク氏いわく「今、ベントレーはポルシェとテスラに顧客を奪われている」。
おそらくはミュルザンヌやフライング・スパーを購入していた顧客がテスラ・モデルSやポルシェ・パナメーラに流れているのだと思われますが、CEOからこういった発言が出るということは危機的状況なのかもしれません。
ベントレーが今後盛り返せる可能性は「エレクトリック」のみ?
もちろん一番危機意識が強いのはベントレーであるはずで、新CEOを迎えたのちは新しい方向性について模索中。
ひとつは「スポーツカーをやめる」というものであり、つまりコンチネンタルGTがなくなってしまう可能性も。
これは、ベントレーのメインマーケットである中国で「スポーツカーが売れない」ためだとされています。
さらに頼みの綱のベンテイガもランボルギーニ・ウルスやテスラ・モデルXに対抗するのが難しい状況だと思われ(ポルシェ、ランボルギーニはベントレーと同じグループにある)、この苦境を乗り越えるのは並大抵のことではない、といった感じです。
ベントレーの顧客の40%がエレクトリックカーを所望
なお、ベントレーが今後エレクトリック化を進めるのは「現在の顧客の40%がエレクトリックカーに興味を示しているから」。
ベントレーの顧客は知識層が多く、そのために環境意識が高いとされ、実際にベントレーは「レザー以外の素材」を使用することでヴィーガンに対するアピールも強めようとしています。
ただし実際にベントレーがEVを発売できるのは2025年以降だとされていて、これは「ベントレーの顧客が満足できる性能を持つEVを製造するには、今のバッテリー性能では不十分だから(2025年あたりまではバッテリー技術の進歩を待たねばならない)」。
しかしながら現代におけるバッテリーの技術革新は(おそらく)予想を下回っており、下がると考えられていたバッテリー価格も上昇トレンドにあって、「待てば待つほど」状況が悪化する、ということも考えられそう。
ちなみにベントレーと同じような状況にあるのはマセラティ。
こちらも販売がかなり苦しいと伝えられ、やはり「エレクトリックしか存続の道はない」として大きくブランドシフトを行うと発表されていますが、一縷の望みをかけた「エレクトリック」もベントレー同様に救いとはならないのかもしれません。