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ポルシェ・パナメーラが直近で3度目のリコール。「パワステが効かなくなり、一瞬だけ重ステになる」

2018/12/28

パナメーラは911や718のようなスポーツモデルに比べるとリコールが多い?

ポルシェ・パナメーラが直近で3回目のリコール。
これまでのリコールはシートベルト関連、そしてカムシャフト関連でしたが、今回はパワーステアリング関連。

今回発表されたのは北米のみで、日本でもリコールが行われるかは不明です。
なお、北米だとこのリコールに該当する車両は74,585台で、製造期間は2018年3月21日から12月6日まで。

電動パワステのアシストが「一瞬」抜ける

問題の内容としては、採用している電動パワーステアリング機構のアシストが一瞬抜けるというもので、つまりその瞬間は「重ステ」に。
ポルシェはこれによって事故や、それに起因する怪我の可能性がある、としています。

なお、現代のクルマはほとんどパワステがついているので「パワステという装置があるということすら知らない」人がほとんどですが、これはステアリングホイール(ハンドル)を回すとパワステ機構がその力を増幅し、前輪をステアリングホイールと連動して動かす、というもの。

▲以前にはこういったマイナーなリコールも

この「増幅」がない状態がつまり重ステとなり、「人力だけで」前輪を曲げる難しさを想像すると、この重ステがどれだけのものかわかるかと思います。
そして車重が重くなればなるほど、前輪が太くなればなるほどタイヤの接地力が増すので”手動で”ハンドルを切ることが難しくなるわけですが、その意味だとパナメーラは大きく重いクルマなので、(パワーアシストが抜けると)操作にはかなりの力が必要だということになりそう。

Panamera Turbo S E-Hybrid Sport Turismo

なお、この「重ステ」ですが、たとえばロータス・エキシージは軽量化のために「パワステ無し」。
しかもマニュアル・トランスミッションの場合は「重いステアリングホイールを回しながら」マニュアル・トランスミッションをガチャガチャやることになるので、慣れないうちはかなり苦労するかもしれません。
スピードが乗ると問題はないのですが、低速時や、交差点などで「停止状態から」いきなり曲がるときはかなりな力が要求されます。

原因はソフトウエアのエラー

なお、今回の「パワステ問題」の原因はソフトウエアのエラー。
よって修正も比較的簡便で、一台当たり1時間もあれば修正が可能だそうです。

ぼくがふと思ったのは、「パナメーラは意外とリコールが多い」ということ。
これはマカンやカイエンも同じで、これらは911や718ボクスター/ケイマンといったスポーツモデルに比べるとリコールの回数が多いようには思います。

もしかするとパナメーラ/マカン/カイエンはより複雑な制御を持ち、そのためにエラーが出やすいのかもしれませんし、アウディと共通の部分が多く、そのため「パーツ/コンポーネント同士の折り合い」が悪いのかもしれません。

一方で911や718はより簡素で、かつポルシェが一から設計した部分が多いために「管理しやすく」トラブルが少ないのかもしれませんが、今後911、そして次世代の718ボクスター/ケイマンはフォルクスワーゲングループ内での共通パーツ/コンポーネントが多くなるはずで、となるとパナメーラ/マカン/カイエンのようにリコールが多くなったりするのか、という不安を感じたりします(大丈夫だとは思いますが)。

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