ポルシェはパフォーマンスだけではなくインテリアもアバンギャルドだった
ポルシェがおなじみ「トップ5」動画シリーズにて、”これまでに生産された中で、もっとも装飾的なシート生地5選”を公開。
紹介するのはファッションスタイリストのイラリア・アービナティさん(インスタグラムでは15万2000人のフォロワーがいる)、そしてポルシェのインテリアデザイン部門のボスであるイーヴォ・ヴァン・フルテン氏、同じくポルシェのカラー&トリムデザイナーであるコレニア・ローゼンボーム氏。
ポルシェはこんな内装も過去に作っていた
動画を見ると「こんなものまで」という奇っ怪な柄も過去に採用しており、意外や昔からポルシェは内装にこだわっていた模様。
日本ではあまり馴染みはないものの、ポルシェはチェックや千鳥格子をシートに採用してきたことでも知られます。
5位:レッドとホワイトのストライプ
まず5番目は「レッドとホワイトのストライプ」。
これは1983年の928に採用されたもので、80年代はたしかにこういった「ワイン」カラーの内装が多かったように思います(それでもこのストライプは見たことがない)。
4位:ピンストライプ
4位は1989年のカレラに採用されたピンストライプ。
これもやはり見たことがない柄ですが、ちょっと毛足の深いモケットのような生地ですね。
そして驚くべきはこのストライプの使い方で、実際の見た目は「かなり派手」なのは間違いなさそう。
3位:タータンチェック
ポルシェとしては比較的「珍しくはない」タータンチェックですが、ここで取り上げられている生地はチェック柄に合わせてステッチが施され、立体的なクッションを持つことが特徴。
なお、採用されたのは1974年の911ターボ「ルイーズ」。
ボディサイドのストライプもやはりタータンチェックですね。
この「ポルシェ911ターボ・ルイーズ(ルイーゼ)」にはちょっとした逸話があり、これは「世界で最初に生産された」911ターボ。
そしてルイーズとはポルシェ創業者、フェルディナント・ポルシェの娘の名で、その娘が直々に作らせたのがこの「911ターボ・ルイーズ」というわけです。
フロントグラスには「アルプスの景色を楽しみたい」という理由でグレーバンドやティントが入らず(つまり完全な透明)、リアデッキには「Turbo」の文字を入れずに「Carrera」のバッジを装着するなど彼女の意向が随所に反映されています。
加えて彼女はこの911ターボを日常的に乗っていたとされるので、かなりなクルマ好きだったのでしょうね。
ちなみにダッシュボードには「Turbo Porsche N° 1, Stuttgart – Zuffenhausen, 29. Aug. 1974 」と文字の入ったプレートが装着されている、とのこと。※一般向けの911ターボは1975年から販売されている
2位:ペピータ
あまり馴染みのない名称を持つ「ペピータ」ですが、どうやら細かいチェックのようですね。
これも使用されるその車体に特徴があり、というのもその911が「現存する最古の911」だから。
これは偶然にTV番組の取材中に「放置されていた」911が見つかり、番組がポルシェに鑑定を依頼したところ発覚した「事実」。
なお、その後ポルシェはこれを買い取り、レストアを行っていますが、その過程でこの柄が与えられることとなっています(当時そのままの復元かもしれない)。
1位:パシャ
これは1981年の911タルガSCに採用されたもの。
その形状を複雑にデフォルメしたチェックのようですね。
それでは動画を見てみよう
こちらが「もっともオシャレなシート生地」ベスト5動画、「Porsche Top 5 Series: Fancy Seat Patterns」。
ファッションを意識した内容であるためか、アトリエ風のセットで各車両を紹介しており、その様子も要チェックです。
VIA:PORSCHE-Youtube