ランボルギーニ・ウラカンの「エア抜け」対策に
さて、ランボルギーニ・ウラカンのタイヤに窒素ガスを注入。
窒素ガスをタイヤに(空気の代わりに)注入するメリットはいくつかあると言われ、たとえば空気圧(窒素圧)が下がりにくい、乗り心地が良くなる、燃費が良くなる、タイヤやホイールの腐食を防ぐなど。
ただ、ぼくはこれら効果についてはあまり信じておらず、しかしウラカンのタイヤの空気圧が定期的に下がってゆくので(超扁平タイヤにはよくある)、ちょっとでもそれを抑制できれば、と考えた次第です。
窒素ガスは「電波系」チューンか否か?
なお、窒素ガスはレーシングカーや航空機のタイヤに使用されることから「なんとなく」優れているように思えますが、実は空気の成分に占める窒素の比率は78.08%なので、それを100%にすると言うだけの話であり、つまり「もともとそれほど何かが劇的に変わるわけではない」ということもわかります。
窒素ガスをタイヤに入れると「タイヤ内の空気(厳密に言うと窒素100%なので”空気”ではないものの、この表現のほうが理解しやすいので)が抜けにくくなる」というのは、窒素が酸素に比べて透過性が低い(ゴムを透過して抜けにくい)ためで、より「自然に空気が抜けるのがスローになる」とも言うのが正しい表現。
ただ、上述のように78.08%が100%になるだけなので大きな変化はないと思われ、しかし定期的に空気圧を測定することで「窒素は本当に抜けにくいのか」ということを実際に調べてみたい、ということもあるわけですね。
ぼくはこれまでに何台かのクルマに窒素を入れてきましたが、とくに何かが変わったという記憶はなく、体感できるものとしては「なんとなく走行している時のロードノイズが変わったな(低い周波数になったように感じる)」というくらい。
「音」というのは振動であり、その振動は大気を伝って耳に届くことになりますが、タイヤ内部の充填物が「空気」なのか、それとも「窒素100%」なのかで音の伝達が変わるのは当然で、よってロードノイズが変わるのは理解ができる範囲でもありますね。
なお乗り心地が良くなったということは感じられず、燃費についてもそれは同じ(ただし、空気が抜けにくいのであれば、それが間接的に燃費には影響してくる)。
ちなみに窒素ガス注入は一時期けっこう流行ったことがあり、タイヤ内のエアを抜いて窒素ガスに完全に入れ替えることを容易にするため「エアバルブが2つある(片方からエアを抜きながら窒素ガスを注入する)」ホイールも当時いくつか登場しています。