顧客にはポルシェから事情を説明するための書簡が送られる
ポルシェが生産の終わった911GT2 RSを再生産するという報道。
911GT2 RSは1,000台が限定で発売されているものの、当然ながら発売前に完売し、つい最近その生産を終えたばかり。
そして現在911GT2 RSは最後の生産を終えて出荷中であり、しかし3月17日にブラジルへ向けて出港した船がフランス領海にて沈没。
その中にポルシェ911GT2 RSも積まれていたようですね。
年に数回は「沈没」の報道を聞いている
その船の名は「グランデ・アメリカ(Grande Ameriva)」、そしてフォルクスワーゲングループのクルマを積んでおり、アウディのブラジル法人によるとA3、A5、Q7、RS4等が積まれ、その中に同じフォルクスワーゲングループに属するポルシェのクルマが含まれていた模様。
なお、輸入車は(一部の高額車両を除いて)主に海路にて輸出されますが、フォルクスワーゲンが船をチャーターした場合、揺れ幅が大きく潮にさらされやすい「外側」はフォルクスワーゲンブランドで固められ、そこから安全な中央に向かうにつれ「アウディ」「ポルシェ」「ベントレー」そして「ランボルギーニ」といった価格順でガードされるというウワサも(あくまでもウワサ)。
そして時々(年に数回はある)耳にするのが今回のような沈没ですが、船が沈むと当然ながら積まれていたクルマはパーに。
自動車メーカーとしては保険にて損失額をカバーできると考えられるものの、今回の911GT2 RSのように希少な限定車が含まれる場合の損害はまさにプライスレスということになりそうです。
今回、「グランデ・アメリカ」にポルシェ911GT2 RSが積まれていたことは正式に確認されていないものの、下記の内容が記された手紙をポルシェ・ブラジルが顧客に送っていたことが判明しており、やはり911GT2RS(複数台あると言われる)が海の底に沈んだこと、そして再生産されることは間違いないようですね。
これら911GT2 RSをオーダーした顧客からすると「沈没」というのはにわかに信じられないような事件ではありますが、納車が数ヶ月遅れになるといえど、ある意味では忘れることができないクルマとなるのかもしれませんね(ぼくだったらその手紙をずっと持っておく)。
拝啓
私たちはお客様に残念なお知らせを届けねばなりません。
というのも、お客様のクルマを積んだ船が2019年3月12日に沈み、そのためお客様の911GT2 RSを納車できなくなったためです。
お客様の911GT2 RSの生産そのものは2019年2月、予定通り完了していますが、(限定生産のため)現在ほかのクルマを用意できる状況にありません。
しかしながら事情を鑑み、さらにお客様の重要性、そして私たちに対する支持を考慮しまして、ポルシェはドイツ本国にて、新しくお客様の911GT2 RSを生産することを決定いたしました。
その生産は4月を予定しており、6月には納車の見込みとなっております。