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【生誕128年】エンツォ・フェラーリが愛した「紫のインク」。その原点は父の使用していたプレス機、紫の文字の意味するところ、そして跳ね馬128年の革新魂とは

【生誕128年】エンツォ・フェラーリが愛した「紫のインク」。その原点は父の使用していたプレス機、紫の文字の意味するところ、そして跳ね馬128年の革新魂とは

| エンツォ・フェラーリは書面に「紫のインク」しか使用しなかった |

この記事の要約

  • 創設者のシンボル: エンツォ・フェラーリは、署名や指示に一貫して「紫のインク」を愛用していた
  • ルーツは父の記憶: 幼少期に見た、父アルフレードがプレス機で手紙を写し取った際に現れた鮮やかな紫色が原点
  • 飽くなき改善の印: 紫のペンは、提出された技術提案を徹底的に検証し、磨き上げる「精査の証」だった
  • 未来への継承: 生誕128周年を迎え、この色は内燃機関からEV、さらには海洋事業へと広がるフェラーリの革新精神を象徴し続ける
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2月18日、エンツォ・フェラーリ生誕128周年。彼が遺した「紫」のメッセージ

自動車界の巨星、エンツォ・フェラーリ。

彼を語る上で欠かせないのは、単なる「速さ」への執着だけではなく、かつて彼と共に働いたスタッフたちが共通して語る”忘れられない光景”。

それは、彼が常に手元に置き、技術者たちの提案書に力強い指示を書き込んでいた「紫色のインク」の万年筆です。

なぜ彼は赤でも黒でもなく、紫を選んだのか?

彼の生誕128周年とはる2026年2月18日、その色に込められた深い郷愁と、絶え間ない革新への情熱を解き明かしてみましょう。

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父から受け継いだ「色」と、完璧を求める「精査」

エンツォがなぜ紫色のインクを使い続けたのか、その背景には彼の原風景が深く関わっており・・・。

伝説のカラー「パープル・インク」の由来

項目詳細内容
色の由来父アルフレードがビジネス文書をプレス機でコピーした際に現れた紫色
使用シーン公式文書の署名、技術提案へのアノテーション(注釈)、指示
象徴するもの父への敬意、細部への精査、絶え間ない改善
愛用ツール万年筆(ボールペンの登場は1960年代後半であり、それまでは万年筆が筆記の主役であった)
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Image:Ferrari

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完璧を追求する「紫のペン」

エンツォ・フェラーリにとって、紫色のペンで何かを書き込むことは事務作業以上の意味を持っていて、それは提出された図面や計画に対する「現状に満足せず、さらに1歩先へ進めるための厳しい審査の証」であったとも言われ、よって「紫の文字が多く書き込まれていればいるほど」、それは改善の余地があるということを示していたのかもしれません。

「進歩は決して立ち止まってはならない。細部まで問い直し、完璧になるまで改善し続けるべきだ」

エンツォ・フェラーリ

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革新の連鎖:1947年の第1号車から未来のハイパーカーへ

エンツォ・フェラーリが紫のペンで描いた文字はつまるところ「改善」「あくなき完璧さの追求」、あるいは「未来への道標」「完璧を目指せというメッセージ」であると捉えることができ、それはそのまま「フェラーリの革新の軌跡」であるとも考えられます。

そしてこの「革新」や「挑戦」という姿勢は現在のフェラーリにも脈々と受け継がれており、現状に満足せず、常に未来を見据えて行動するという原理にもそれらを見て取ることが可能です。

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  1. 試練としてのモータースポーツ:スクーデリア・フェラーリの活動初期から、レースは単なる勝利を求める場のみならず、次の1台のための実験場だと捉えられ、一つ一つのシーズン、あるいは挫折さえも、技術を前進させる機会と捉えられていた
  2. パワートレインの多様化:内燃機関(V12)からハイブリッド、そして次世代のピュアEVへ。動力源が変わっても、エンジニアが「細部を磨き上げる」際に意識するスピリットは、エンツォの時代となんら変わっていない
  3. 新たなフィールドへの挑戦:フェラーリの挑戦は陸の上だけにとどまらず、近年では海洋事業(セーリング)への参入も発表されるなど、その「Restless Pursuit(休むことなき追求)」は拡大を続けている

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エンツォの手は、今もフェラーリを導いている

100年以上前、若きエンツォが父の傍らで見た「紫色のインク」。

それは時を経て、過去と未来を繋ぐイノベーションのシンボルへと昇華しており、エンツォ・フェラーリが生誕128周年を迎えた今もなお、フェラーリが送り出す全てのモデルの背後には、あの紫色のインクで書き込まれたのと同じ「妥協なき精査」が息づいています。

そしてフェラーリに乗る、あるいはそれを眺めるということは、エンツォが夢見た「絶え間なき進歩」の目撃者になることと同義でもあり、同時にそれを体験することにほかならないのかもしれません。

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参考:エンツォの「紫」とモンブランの意外な関係

エンツォ・フェラーリが愛用した紫色のインクを再現した万年筆用インクは、高級筆記具ブランドのモンブランから「グレートキャラクターズ」シリーズとして限定発売されており、このインクは「パープル(エンツォ・フェラーリ・パープル)」と名付けられ、ファンやコレクターの間で伝説的な色として人気を博しています。※エンツォ・フェラーリが使用していた万年筆ブランドについては不明である

ただ、大人気ゆえ「完売」してしまうことも少なくはなく、しかしちょっと待てば再入荷するようなので、フェラーリスタの皆様におかれては「注文してみても」いいかもしれませんね。

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参照:Ferrari, Montblanc

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