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メルセデス・ベンツが「スマート」の株式過半数を中国・吉利汽車に譲渡したとの報道。これはおそらく「誰もが得をする」取引だ

投稿日:2019/03/29 更新日:

| 現段階では”ウワサ”だが、おそらくこれは実現しそう |

メルセデス・ベンツ(ダイムラー)の株式を10%近く取得し、「筆頭株主」にまで躍り出た中国・吉利汽車の李書福氏。
そして今回、その吉利汽車が、ダイムラーの所有する「スマート」の株式を50%取得したという報道がなされています。

ただしこれはダイムラーの株式取得時とは異なって「ダイムラー合意のもと」行われ、つまりダイムラーは今後スマートを吉利汽車へと移してゆく準備を始めた、ということなのかもしれません。

発表は上海自動車ショー直前か

なお現時点では両社からコメントは出ておらず、株式譲渡も事実かどうかは不明ではありますが、「火のないところに」とも言うので、この話は現実なのかも。

なお、ちょっと難しいのは、メルセデス・ベンツはすでに中国に(吉利汽車とは別に)北京汽車(BAIC)、比亜迪汽車(BYD)というパートナーが存在すること。

じゃあこれとは別に吉利と新たに提携すればいいじゃないということになりますが、中国において「ひとつの自動車メーカーが提携できる中国の自動車メーカーは2つまで」という決まりがあり、すでにメルセデス・ベンツはこの枠を使い切っているので、吉利汽車とは(中国国内で)手を組めない状態。

じゃあいま提携しているところと提携解消すればいいじゃないということですが、これについてはもう「ズブズブの関係」なので手を切るのはまず不可能。
これこそが中国政府が目指した戦略で、外国の企業が中国内で生産するときには中国企業と手を組まなくてはならないという法律を作り、外国企業が「抜けられない(技術移転や、交渉力の強化など、様々な目的がある)」ようにしたわけですね。※このあたりは徐々に緩和されている

なお、スマートは最近ようやく黒字化されたと言われるものの、販売目標20万台/年に到達したことはなく、今後の存続が危ぶまれているブランドの一つ。

実際にダイムラーはスマートを廃止し、メルセデス・ベンツブランドにて「スマートの後継」を発売するとも言われていますが、もし吉利がスマートを買い取ってくれるのであれば、もしくは生産設備を中国に移して中国生産を行い、中国国内でガンガン売ってくれればダイムラーとしては「渡りに舟」という状況かもしれません。

完全に売却せずとも、株式を手元に残しておけば利益が転がり込んでくる可能性があって、赤字覚悟で切り捨てようとしていたブランドが突如「金のなる木」に生まれ変わるということになり、この話は誰にとっても損はないのでは、と考えています(スマートのようなマイクロカーは中国で人気がある。スマートのコピーも存在し、結構売れているほど)。

https://intensive911.com/?p=165713

シナリオとしては、今後スマートの株式を「51%以上」吉利汽車に譲渡してスマートを中国企業にしてしまえば「中国における、提携は2社まで」問題もクリア可能。

そしてスマートを中国で売ろうと考えると、現在のように中国外で生産すると「輸入車」となるので関税や輸送費用含めてコスト高となり、これを解消するためには現在の工作機械をすべて中国に移転させて中国生産化するとこの問題も解決されるわけですね。

そしてメルセデス・ベンツ(ダイムラー)はチョイチョイとスマートに技術を提供していれば、吉利汽車が得た利益に応じた配当を得ることができますし、吉利汽車も憧れのメルセデス・ベンツとの関係性を維持することも可能で、かつ得意のエレクトリック技術で「スマートをさらに安価にエレクトリック化」すれば利益も最大化するのではないか、と考えています。

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祝スマート販売200万台、1998年の発売から18年で達成。中国の伸びが顕著

スマートが累計200万台の販売を達成。
1998年に販売を開始したのち、46か国で販売するに至っていますが、8月の販売は前年比で20.8%増加するなど大きな伸びを記録し続けています。
ドイツとイタリアが最大マーケットだそうですが、やはり中国が最大の伸びを記録しており、そのうちナンバーワンになりそうな勢い、とのこと。

中国人は大きな車が好きですが、一方で可愛らしい小さな車も大好きで、そのためにスマートやミニは地方都市を中心に多数見かけます。
あまりにスマートが人気すぎるためかスマートのコピーまでが販売されており、このスマートはダイムラーに(模倣で)訴えられたにもかかわらず「無罪」判決を勝ち取り、大手を振って中国で販売されるという状況にまでなっています。

現在(本家)スマートはフォーツーに加え四人乗りのフォーフォー、そしてフォーツーにはコンバーチブルが設定。
さらにはEV版の「エレクトリック・ドライブ」も発売されバリエーションも拡大中。
ガソリンエンジンモデルに関しては3気筒0.9リッターターボエンジンを搭載し89馬力を発生し、0-100キロ加速は10.1秒をマークします。

加えてスマートには「SUVバージョン」が追加されるとも噂されますが、これが追加されるとさらに販売が伸びそうですね。

なおスマートはかつて北米では全く人気がなく知名度もサッパリだったそうですが、映画「ダ・ヴィンチ・コード」を機に一般に知られるようになった、とも言われます。

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