| 3070万円はランボルギーニの出荷金額なので、ユーザーの購入金額は「もっと高い」 |
ランボルギーニが2018年における売上高につき、前年比+40%の14億2000万ユーロであった、と発表。
これは相当な伸びで、実際に販売台数も前年比51%増の5,750台となっていることもすでに報告されていますね。
なおランボルギーニは創業55周年となりますが、売上高が10億ユーロを記録ししたのは2017年が「初めて」で、2018年はそこからさらに伸ばしてきたということに。
そして2019年は「ウルス」のデリバリーが本格化するため、さらにその販売を伸ばすことになりそうです。
ウルスの登場がランボルギーニの利益を大きく変える
なお、ランボルギーニは「利益」を公表しないので、一台売ってどれくらいの利益を得ているのかを知ることは難しく(上場していないので開示義務がない)、しかしこの14億2000万ユーロを販売台数の5750台で割ると246,956ユーロとなり、これを現在のレートで円に換算すると「30,708,908円」。
つまりランボルギーニの「1台あたりの売上高」は3070万円ということになりますが、これはランボルギーニが”出荷”する際の金額なので、ユーザーが購入する「1台あたりの平均金額」は異なることは要注意(購入金額にはディーラーの利益が乗っているので、もっと高い数字になる)。
加えて、この数字には車体以外の売上、たとえばライセンスやランボルギーニ・ストアでの販売も加味されていることを考慮する必要があります。
ちなみに、昨年の「1台あたり売上」は34,496,327円だったので、「ちょっと減った」ということになりますが、これは「ウルスの平均価格が、アヴェンタドールやウラカンより低く、しかし販売の多くを占めた」ために平均値を引き下げることになったと考えて良さそう。
日本はランボルギーニにとって「3番目」の販売国
販売地域においては、欧州、アジアパシフィック、北米全ての地域で「伸びた」とのことですが、機に別だとやはり北米が大きく1,595台。
次いで英国の636台、日本は3位で559台、次いで中国の342台、カナダ316台、イタリア295台。
モデル別ではウルスが1,761台、ウラカン2,780台(+5%)、アヴェンタドール1,209台(+3%)。
そのほかの数字としては従業員が1750名を超えて2017年の10%プラス、ディーラー数は157を50の国/地域にて展開するに至っている、とのこと。
ランボルギーニの「1台あたり利益」は推測し難い
なお、2018年前半の数字ですが、BOERSE EXPRESSによると、フェラーリの一台あたり利益は「900万円」で、つまり一台売ると900万円の利益が出るとということに(これはフェラーリが”出荷して”稼ぐ金額であり、ディーラーの利益ではない)。※日経新聞では「1200万円」と報じている
その他の統計から計算すると、ポルシェは1台売って210万円、メルセデス・ベンツ、アウディ、BMWは110万円、マセラティは55万円、ジャガー・ランドローバーは10万円、ベントレーはマイナス210万円。
ベントレーは数年前までは「1台売って200万円近くの利益が出る」ブランドでしたが、現在ブランドシフト中のためエレクトリック関連の投資がかさみ、これがまだ回収できていない(エレクトリックカーを発売できていない)ことが”マイナス”の理由のようですね。
なお、フェラーリの2018年における売上高は34億2000万ユーロ、販売台数は9,251台。
1台あたりの売上は369,689ユーロなので邦貨換算だと45,989,311円という数字となり、ランボルギーニの3070万円に比べても1.5倍程度の数字となっています。
これはやはり「ワンオフモデル」「限定モデル」の単価が非常に高いことが関係しているのだと考えていますが、フェラーリワールドなどのライセンス収入、フェラーリストアの売上高なども大きく寄与していそうですね。
VIA:Lamborghini