| すでに試乗車も到着。一度乗ってこようと思う |
シトロエンがコンパクトSUV、「C3エアクロス」を発売。
シトロエンはそのSUVラインアップを「エアクロス」と呼びますが、C3エアクロスは「C5エアクロス」に次ぐ第二弾。
グレードは二種類で「C3 AIRCROSS FEEL」が259万円、「C3 AIRCROSS SHINE」が274万円という設定で、C3に比較すると+30万円くらいの設定となっています。
これらの相違は「装備の差異」と言ってよく、「SHINE」になるとルーフがツートンカラーになったり、シートがちょっとグレードアップしたりします。
シトロエンC3エアクロスのドライブトレインは全車共通
搭載されるエンジンは1.2リッターターボで出力は110PS。
ボディサイズは全長4160ミリ、全幅1765ミリ、全高1630ミリ。
トランスミッションは6AT、駆動方式はFFのみとなっています。
なお、SUVっぽいルックスなのにFF?と思うかもしれませんが、プジョー・シトロエンは「4WDにしないという進化」を採用しており、FFでも4WDのように走れるということを追求し、プジョーともども「グリップコントロール」を装備しています。
シトロエンC3エアクロスはそもそも「高級」を目指していない
こういった欧州製5ドアハッチバックは日本だといくつか選択肢があり、BMW 1シリーズやメルセデス・ベンツAクラス、アウディA1等がありますが、シトロエンはそういったプレミアムブランドとは一線を引き(競争しないと決め)、徹底してエントリー層向けのクルマを作っているのが特徴。
このC3エアクロスも同様で、最初から(4WDはじめ)色々なものを切り捨てた設計を持っています。
インテリアにおいても高級素材の仕様を最初から考慮していないために安価な素材でもいかに魅力的に見せるかということを追求していて、カドを落とした四角をモチーフにしたアクセント、切り返しの入ったシートなど「見た目が楽しい」デザインが盛りだくさん。
このあたりスマートとも通じる部分がありますが、「逆にジャーマンスリーはじめ、プレミアムカーメーカーにはできない」クルマづくりでもありますね(シトロエンだと、C4カクタスからこの方向性が顕著に)。
シトロエンC3エアクロスはそのオシャレなカラーも魅力
そんなワケで、ドイツ車に対して「どれも同じで代わり映えしないな・・・」と感じたり、日本車には「なんか所帯臭いな・・・」という印象を持つ人にはピッタリなのがシトロエンだということになりそうですが、C3エアクロスは非常に多彩かつパリのエスプリが感じられるカラーコーディネートを持っていて、いずれも捨てがたい魅力を放っているようですね。
たとえばインパクトの強いブラック×オレンジ。
シートはトーンの異なるグレー系、そしてブラックでまとめられています。
同じブラックでもこちらはモノトーン系。
反面、シートには鮮やかなオレンジのライン入り。
グレーにホワイト(グレーにオレンジの組み合わせもある)。
ブルーにホワイト。
グレーにオレンジ。
この「ルーフレールや、ホイールのセンターキャップ、ランプのベゼルにカラー」を入れるというのはシトロエンにしかできないと思われ、ジャーマンスリーにはできない芸当。
ただ、どちらが良い悪いの問題ではなく、お金のかけどころ、ターゲットや使用目的が違うというだけのことで、むしろ色々な自動車メーカーが、色々な選択肢を示してくれるのは「ありがたい」と感じるところ。
なお、シトロエンは現在日本だと販売台数は多くなく、しかし新型C3が登場してからは販売台数が増加傾向。
2017年には3,152台を販売していますが2018年には3,560台、2019年前半期には1,835台を販売していて、ここ数年はずっと成長基調にあるブランドでもありますね。
惜しむらくは、この規模では大きなプロモーションを行うことができず、そのクルマの素晴らしさを知ってもらう機会が少ないこと。
認知機会さえ生じれば「もっと売れてもいい」クルマだと考えています。
VIA:CITROEN