| これでトヨタはGRに「FR」「4WD」「FF」を揃えることができる |
トヨタがオーストラリアにて、「GRカローラ(GR Corolla)」「C-HR GRスポーツ(C-HR GR-Sport)」「C-HR GR-S」の商標を出願。
これから他の国でも順次これらの商標が登録されるのか、それともオーストラリアのみの限定モデルなのかは不明ですが、これらがカローラ、そしてC-HRのハイパフォーマンスモデルとして発売される”可能性がある”のは間違いなさそうですね。
なお、日本で現在展開されている「GR」と名がつくモデルはGRスープラ、GRヤリス、コペンGRスポーツ、C-HR GRスポーツ、86GR、86GRスポーツ、プリウスPHV GRスポーツ、アクアGRスポーツ、プリウスα GRスポーツ、ハリアーGRスポーツ。
つまり今回商標が出願されたうち「C-HR GRスポーツ」はすでに日本でも導入されているということになりますが、Gazoo Racingの序列からして、(限定シリーズのGRMNを除くと)「GR」が一番上で、「GR Sport」がその下という扱い。
よって現在は「GRスープラ」「GRヤリス」が頂点ということになりますが、もしGRカローラが発売されれば、さらなる頂点が追加されることに。
そして「GR-S」という表記はこれまでに見られないもので、こちらもちょっと気になるところです(わざわざ別に用意しているということは、それなりの違いがあるはず)。
トヨタは今後GRを拡充する計画を持っている?
なお、トヨタは欧州市場向けに「カローラGRスポーツ」(上の画像)を追加していますが、これは日本市場でのカローラスポーツをベースにしたもので、しかし日本には未導入。
エンジンは1.8リッターガソリンもしくは2リッター+ハイブリッド、外観だとブラック仕上げのルーフ&ドアミラー、そしてダーククローム仕上げのフロントグリル、専用アンダースカート、サイドドステップ、リアディフューザーが装着され、ホイールは18インチサイズのダイヤモンドカット仕上げに(サスペンションも強化されているのか、車高も落ちている)。
ヘッドライトはLED、そしてルーフはブラック、リアサイドとリウインドウはスモーク仕様となり、インテリアはブラックにレッドのアクセント。
ただし今回は「GRスポーツ」の上に位置する「GR」としての発売が期待されており、つまりは相当なパフォーマンスを発揮するということになりそう。
トヨタは、GRを”モータースポーツへの参加を意識した車両”と定義していて、GRスープラ、GRヤリスともに実際にモータースポーツの場に登場することになりますが、そうなると「GRカローラ」もモータースポーツへのチャレンジを前提としたクルマとなるのかもしれません。
実際に競技へと参加する場合、欧州を中心に展開される「TCR」となる可能性が高いと考えていますが、すでにTCRにて一定の評価を得ている「ゴルフ」と真っ向からぶつかることになるのかも。
そして市販車においても新型ゴルフGTIとの真っ向勝負になるとも思われ、これに対抗しうるスペックが与えられるとなれば、GRヤリスのエンジンを搭載する可能性も大(コストの平準化を考えると、当初からその作戦だったのかも。GRヤリスだけではモトが取れない)。
駆動方式については、レギュレーションやGRヤリスとの棲み分けもあって4WDではなく、FFとなるだろうとも考えていますが、これによってFR(GRスープラ)、4WD(GTヤリス)、FF(GRカローラ)というラインアップが完成し、参加する競技においてもGT4、ラリー、TCRといった人気カテゴリを網羅できるということになりますね。
さらには次期86も「GR 86」になるという情報があり、こちらはもちろんFR、しかしドリフト許容の設定にて「フォーミュラD」に参加するんじゃないかとも考えています(つまりトヨタはすべてのモータースポーツカテゴリを制するつもりでいる)。