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トヨタが下請けに対し異例の「値切り」要求。下請けいじめにてトヨタ本体は儲かるも、下請け4万社の収益が悪化するとの懸念

2020/07/29

| 下請けにとってはトヨタの要求に答えるしか道が残されていない |

日本経済新聞によると、トヨタが一部部品メーカーに価格引き下げを求めている、とのこと。

なお、価格見直しとしては年2回(4月と10月)にこれを行うのが通例となっているそうですが、7月にこれを行うのは異例でもあり、しかしこれを行う理由はやはりコロナウイルスの影響による業績悪化。

同紙によると、トヨタの取引先は二次下請けまでを含むと約4万社にものぼり、広い範囲で製造業の収益に影響が出るのでは、と報じています。

トヨタはコロナウイルスの影響下でも強い体力を示しているが

なお、トヨタはコロナ禍にもかかわらず高い収益を誇っており、直近の統計だと、トヨタは1台販売して約27万円を得られるという強い体質を持っています。

これに対してホンダは1台あたりの利益が約4万円、日産は1.6万円、スバルは20万円、マツダは3万円といった数字なので、いかにトヨタがずば抜けているかがわかりますね。

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ただ、トヨタの「春」の裏には多くの企業の「冬」があると言われていて、トヨタが減収減益を発表する中、トヨタの下請けや関連企業は「減収減益」。

つまりトヨタは下請けからの納入価格を値切ることで利益を確保し、下請けは「トヨタから切られると仕事がなくなるので」トヨタからの価格引き下げ要請に応えるしかないという構造がある、とも言われています。

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トヨタ自動車の社長にはトヨタを守り抜く義務がある

トヨタ自動車の歴代社長は「ほぼ」創業家出身者で占められていますが、豊田一族には「いかなる手段を講じようともトヨタ自動車の従業員の雇用と創業者の残した納屋を守り抜く」という使命が課せられているとされ、今回の値切りもやはりその使命に基づいたものなのかもしれません。

トヨタ自動車側ももちろん、「できる限りのこと(コスト削減)を行い、それでもどうしようもない部分」を下請けに”お願い”しているのだと思われ、その事情もわからないでもないですが、下請けからすると、今さらトヨタを切って他社に納品先を切り替えることもできず、選択肢のない状態であるのは間違いなさそうで、日経新聞が指摘するように、なんらかの影響は避けることができないだろう、とも思われます。

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参照:日本経済新聞

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